金色の女
解説
「影を持つ女」「医者の妻」のジョーン・ベネットが主演する映画で「デリシャス」のソニア・レヴィーンが書卸したストーリーをウィリアム・アンソニー・マッガイヤーが脚色し、原作者レヴィーンが撮影台本を準備し「乗合馬車」「罪は若きにあり」のジョン・G・ブライストーンが監督に当たった。カメラは「女性に捧ぐ」「貞操切符のジョン・サイツ。主役を助けて「真実の力」「速成成金」のスペンサー・トレイシー、「男子入用」「世界の英雄」のユーナ・マーケル、「オーバー・ザ・ヒル」のジェームズ・カークウッド、「母」のルシル・ラ・ヴァーン及び駒井哲が主演している。
1932年製作/アメリカ
原題または英題:She Wanted A Millionaire
ストーリー
鉄道の運転手の娘ジェーン・ミラーは金持ちの息子ハンフリーとドライブに出掛けて、歩いて帰らねばならぬ羽目となった。鉄道の機関手ウィリアム・ケリイは彼女の難儀を救ったのが縁で二人は恋し合うようになった。ケリイはジェーンの写真を密かに美人投票に送ると、彼女は知らぬ間にミス・ミズリーになった。ケリイは彼女に求婚したが彼女は富を望んでいることが分かったので手を引いた。ジェーンは新聞記者のメエリイ・テイラーに伴われてアトランチック・シティーに世界一の美人選評会に赴いた。選者の一人の百万長者有閑紳士ロージャー・ノートンはジェーンの美貌に心を惹かれ、彼の勢力で彼女は世界一の美人に選ばれた。そして彼女はノートンの求婚に応じた。ケリイはあきらめてしまった。ジェーンの結婚式の夜ノートンが既に三回も結婚していることを知って幻滅を感じた。彼らは蜜月旅行にパリへ赴いた。一年後ジェーンはパリ社交界の花形として申し分のない資格を持つようになっていた。しかし彼女の胸底には満たされないものがあった。富も栄誉も彼女の心の悩みを癒すことは出来なかった。しかしノートンの指導で、パリの美術家たちが主宰するカトールザールの舞踏会で女王に選ばれるほどの名声を得た。一方ケリイは刻苦勉励して鉄道会社の社長助役に任命されていたが、所用でパリに来てジェーンを再会した。二人はなお昔の通りにお互いに愛し合っていることを自覚した。ノートンは激怒し且つ深く嫉妬したが、それとは面にあらわさないで、離婚を承諾した。しかしかれはすべての解決は明日まで待って呉と言ったのでケリイは喜んで立去った。その姿を見送るやいなやノートンは淫虐症病者の如くジェーンに跳びかかって虐待しようとした。ジェーンは自らを護るためにノートンを殺してしまった。フランスの警察当局は寛大だった。ジェーンは釈放された。ケリイと共に楽しく故郷へ帰ることが出来たことは言うまでもなかろう。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ジョン・G・ブリストーン
- 脚本
- ソーニャ・レビアン
- 脚色
- ウィリアム・アンソニー・マクガイア
- 撮影
- ジョン・F・サイツ