劇場公開日 2000年7月8日

「だって二人が恋していないんだもん、恋している演技はしているけど(;一_一)」M:I-2 とみいじょんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0だって二人が恋していないんだもん、恋している演技はしているけど(;一_一)

2021年7月3日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

興奮

萌える

世紀のロマンスになるはずが(T.T)。
 カーチェイスでのタンディさんの演技、イーサンとナイアの出会いと、画はものすごくきれいなんです。でも二人の絡み合い・情感がそれぞれ独立してしまっている。ダンスバトル観ているみたい。二人で一つのものを作っているというより、お互いが持てる力見せて、「どうや」と言っている場面をつなぎ合わせたみたい。でも恋って二人でするもんでしょう?。
 宝石泥棒のシーンはルパン?と峰不二子みたいで、ナイアもコケティッシュで楽しませていただきましたが。
 細菌を自分に注射しちゃう場面もナイアの独り舞台。画としては美しいんだけどね、それで完結していて、本当は「人類の為、恋人イーサンのための自己犠牲」の場面なんだけど、美しすぎて、”犠牲になる自分によってるナルシスト?”にみえる。特に注射してからの演技がおざなり。
 それまでの恋愛プロセスすっ飛ばしているからなおさらかな。10代のロミオとジュリエットじゃないんだから勢いだけでいくの変でしょ。大人の恋愛だし、ましてやスパイと元盗賊という人間関係裏切りの百戦錬磨のつわものが、あんな単純な恋愛ストーリーじゃあ、大人は納得できません。イーサンだけならあの状況で突っ走りそうだけど(笑)、別に恋人じゃなくたって、その辺の人・子どもに注射されたって、その命救うために自分の命かけて突っ走ると思うけど。
 そういう設定だけでなく、決定的だったのは、エンディングで二人が一緒にいる場面。ナイア、どこ見てんだ!せっかく助かって、晴れて一緒になれたんだから、見つめ合っていたいのではと思うのは私だけ???
 ある本によると、トム様の当時の奥様のニッコールさんが現場に来ていたとか。ナイア役はニッコールさんがタンディさん推挙したというし、トム様ご夫妻に遠慮して、タンディさん実力出し切らなかったの?役になりきって恋できなかったの?って疑っちゃいます。

 という具合に、ストーリー・人間模様を追うと中途半端。ロマンスにするならもっとプロセスを丁寧に描いてほしかったし、スパイものというなら、例えば潜入したナイアがどっちにつくかというところでもっと緊張させてほしかった。そういう役もできる方々(ショーンも含めて)なのでなおさら口惜しい。
※タンディさんは『クラッシュ』が好き。『インタビューウィズバンパイア』にも出演していらしたのね。

 ホプキンス氏も、DVDの解説によると、ご自身が声掛けてきたとのこと。あれほどの役者が、流行りの映画にのっかりたいとだけで、志願するのかしら。ご自身の演技の相手としてトム様やウ―監督がふさわしいと思ったからと思うのは買いかぶり? トム様の演技力のファンとしてはもったいないなあと思います。(でもあのシーンに二日かかったというから、細部で演技バトルしてたのかしら、私がわからないだけで)

 最初のエアーズロックの登頂もストーリー上必要あるのかと思うけど…。

 と文句いっぱいつけてますが、

 要は、トム様とウ―監督のやりたいこと全部やりました(^O^)/みたいな作品なのかな。
 場面場面はとても、綺麗だし、迫力あるし、興奮しました。
  エアーズロックの圧巻されるほどの雄大さ。
  スペインの火祭り。
  ルーサーの切れまくりにも笑ったし、否、スカッとしたし。
  バイクアクション、武闘、トム様頑張りましたで賞。
  目に刺さるほどのナイフはドキドキハラハラ…。でも、何度も角度を変えて見せない方がよかったような…気もする…。
  他にも他にも。
 ウ―監督、NIKEのCMとっているところを呼び出されたとおっしゃられていて、CM作家の映画?と思っていました。(経歴拝見したら全然違うm(_ _)m)

 まあ、とにかく楽しめます。

 DVDの解説も、素人の私にはスタントってこうやるんだというメイキングを見れたお得感もあるので★4つです。

とみいじょん