片道切符

解説

「モダン騎士道」「Gメン」のロイド・ノーラン、舞台から来たペギー・コンクリン、「薔薇はなぜ紅い」「モダン騎士道」のウォルター・コノリーが共演する映画で、シアター・ギルドの名演出家ハーバート・J・ビーバーマンの処女監督映画である。原作は、エセル・ターナー作の小説で「男の世界」のオリヴァー・H・P・ギャレットと「ベンガルの槍騎兵」のグローヴァー・ジョーンズがランドルフ・スコット、ラジオ等の協力改作し、「久遠の誓い」のヴィンセント・ローレンスが「罪と罰」のジョセフ・アンソニーと協力脚色したもの。助演は「社長は奥様がお好き」のエディス・フェロウズを始め「ボレロ」のグロリア・シー、「恋の一夜」のサーストン・ホール、ナナ・ブライアント、ロバート・ミドルマス等で、カメラは「摩天楼の怪火」「地獄船モルガン」のヘンリー・フロイリッヒの担当である。

1935年製作/アメリカ
原題または英題:One-Way Tikct

ストーリー

囚人第27117号のジエリィは看護所長ブーンの娘ロニーの計らいで模範囚待遇となり、庭師としてブーン家の出入りを許された。ロニーは世をすねた囚人に囲まれた自分の環境をきらい、大学校の寄宿舎で生活することになった。家を出てから彼女は旅行鞄の中にジェリィが身を潜めているのを発見して刑務所に帰るように説いたが彼は聞き入れなかった。彼女は悪いと知りつつも、彼に対する同情からそのまま見逃してやった。そうした同情は次第に会いになっていき、学校の寄宿舎で彼女はジェリィの事を思い続けていた。それ故父親に呼ばれて彼の行方を訪ねられた時もロニーは何も知らせなかった。ジェリィ身の危険も忘れてロニーに会いに来たが彼女は立ち去るようにすすめた。しかし彼は帰る姿をロニーと隣室のウィラに見られてしまう。ウィラの父親は刑務所の典獄をしているので、彼女は早速電話をかけようとした。ロニーはそれを止めようとして争った。その声を聞いてジェリィは引き返して来た。するとロニーは彼に自分も一緒に連れて逃げてくれと頼み、二人は相携えてそこを逃れた。それから二人は密かに結婚を済まして、町の汚い下宿屋根裏の一室に身をひそめた。ブーンはロニーが学校にいない事を知り、ウィラを訊問して、直ぐ捜索の手は全国にひろまった。その頃ロニーは女給しなって二人の生活費を稼ぎジェリィをかくまっていた。絶望的になったジェリィは命がけのパラシュートの飛び下りで数百万ドルの金を得た。彼はロニーと会っているところを警官に発見された。ジェリィは警官を射殺しようとしたが、ロニーはそれを押し止めて法の裁きに従うように説いた。彼がその言葉を聞き入れそうもないのを知ると、彼女は彼の拳銃を取って彼を討ち負傷した彼を警官に引き渡した。ジェリィも今はロニーの心情を悟り、法の許しを待って一人で正しく生きようと、静かに警官にひかれて行った。

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