劇場公開日 1955年4月15日

「余韻を残す」喝采 kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0余韻を残す

2019年6月16日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 子どもを自らの不注意で死なせてしまった過去のため、飲んだくれで落ちぶれてしまっていたフランク。プロデューサーは過去の俳優を起用するなんてと大反対。

 なんとか短い契約期間で劇出演を承諾することになったが、妻ジョージー(ケリー)が衣装係や舞台裏にまで口を出すほど神経質になった。二人とも再生の道を模索している。地方公演初日もさんざんな批評で落ちこんでしまうが、酒場で酔っ払うと歌手とデュエットしてしまうほど。このシーンがなかなか素敵です。

 後半の意外な展開。フランクの絶頂期の台詞のことや、まさかバーニーとジョージーがキスするなんてことも・・・NY公演では代役を使うかどうするかと葛藤があるのに。立ち直るのにはまわりの協力がどうしても必要だったフランクと、彼を立ち直させるために自分を殻に閉じ込めていたジョージー。突然の求婚に迷ってしまう・・・

 ラストは余韻を残すいい終わり方。二人の行く先を凝視しないと間違えてしまいそうだ。

kossy