エビータのレビュー・感想・評価
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アルゼンチンよ 泣かないで
そのむかし、ずっとむかし、
アルゼンチンは混乱の中にあった
貧しかった国民は希望を求めていた。
楽曲、そして舞台から始まった
この映画の魅力のひとつは楽曲
‘70年代に作られた叫びと悲しみ
そして希望と喜びを歌う。
アントニオ・バンデラス
彼はエビータの人生について周り
狂言回しとして彼女と国民の事を歌う。
曲を書いたのはイギリスのウェバー
オペラの怪人やキャッツ等の音楽家
歌詞は彼女や国の歴史をなぞる。
アルゼンチンよ 泣かないで
ふたつ目は、語り継がれる人、エバ
貧しい生い立ちから大統領夫人へ
聖女とも悪女とも伝わる謎の女性
今でも事実も真実も分からないが
存在として象徴として勇気を与えた。
マドンナはこの役を切望して
多くのライバルから勝ち取った。
歌手として売れない時代のあった彼女
切なさ繊細さを出した歌声はハマる。
広告塔として生きた
大統領夫人となって儲けた収益
その一部は、敗戦後の日本へ
食糧などの支援をしたと伝わる。
国民にとっての希望
太陽のように輝き
最後まで美しく
エビータは33歳の若さで亡くなる。
映画の終盤は絶頂期から終焉を描く
今も語られる聖女か悪女のこと
彼女を失いアルゼンチンは戻った
再び灯りの見えない時代へと。
むかし観て心のどこかに残っていた映画
今も世界を回る有名なミュージカル舞台
この物語のエビータ自身は真実かは分からない。ひとつ確かなことは、他国文化の制作者は面白さの追求が先で本質を正確に理解しない無い事がある。興味と概要と粗筋で作る場合が多く、海外から見た日本の物語は全てそうだった。
最後に歌う「彼女は選択した、輝いて生きることを」
これは事実かなと、他国人は思う。
※
上昇志向のわけ?
30歳の若さで昇りつめ、短いが鮮烈で自国の民衆に慕われ記憶に残り、そして今も語り継がれる。近代史では稀有な存在と思う。
学問もなく私生児で経歴もあやしい彼女が、踏み台となる相棒を求め上昇していく、その行き着きたい先はなんだったのか? 何を求めていたのか? 本当に民衆の自由と権利だったのか、それは政治家という伴侶を得た結果なのか?
思いが表現され切っていない感じで、謎は解決しなかったけれど、彼女のもっと良くしようとする生きざまは、マドンナの歌唱とともに十分伝わる。ただ、政治的な思惑やプロパガンダ的に利用されている印象もありやや切ない。
案内人的なバンデラスの解説あってよかった。前編ほぼミュージカルで、会話が少ないのも特徴的。
アンドリュー・ロイド・ウェバー
マリリン・モンローが大統領夫人になっていたらとの妄想が…
少し前に
「プリティ・リーグ」を観たところ、
マドンナが出演していたので、
彼女繋がりでこの作品を初鑑賞した。
ミュージカルの苦手な私だったが、
エビータ世界に初めて触れたこともあり、
興味深く鑑賞することが出来た。
先ず驚いたのが、
この作品の大作感溢れる雰囲気だった。
場面場面での大人数のエキストラの動員
からは、舞台ミュージカルに負けじとの
意欲を感じる映画だった。
この作品、ある意味、
33歳の若さで亡くなったという
エバ・ペロンの波瀾万丈の立身出世物語
なのだろうが、
何故かケネディと親密になった
マリリン・モンローが頭をかすめ、
彼女がエバのように
大統領夫人になっていたらとの妄想が
頭をかすめたのは御愛嬌だった。
私の生涯ベストテンの1作品に
「ジーザズ・クライストチ・スーパースター」があるが、
ミュージカル映画としては、他に
「シェルブールの雨傘」と
「サウンド・オブ・ミュージック」
くらいしか好みの無い身としては、
この作品は
期待していた以上の鑑賞とはなったが、
マドンナの演技がどうのこうの以前に、
興味深く感じたエバ・ペロンの生き様に、
デイフォルメ的表現手法である
ミュージカルでは無い、
彼女の深層心理そのものに迫るような
エビータ物語を見てみたい
との想いも募った。
ホンモノのスター映画
よく、全編ミュージカルで通した!
BSで視聴。
マドンナとアントニオ・パンデラスの
演技が光った。マドンナはプリティリーグだけでなく、この作品でも演技に挑戦。見事。
アルゼンチン史がテーマ。エヴァの視点で観たアルゼンチン史。アルゼンチン通はぜひおすすめしたい作品。
それにしても全編ミュージカルにはびっくり。
よく、このストーリーを全編ミュージカルで通した。
マドンナのミュージカル映画
Don't Cry for Me Argentina♫
若かりし頃、敬愛するA.パーカーの最新作が公開されるということで、迷わず海外赴任先の劇場に足を運んだ。勿論字幕などなかったのであまりストーリーは理解できてなかったんだろうけど、だからこそかも知れない、そしてなんせミュージカル映画なので劇場の映像と音響の迫力もあってかそれなりに感動した。少なくとも今までそう思い込んでいました。
が、この作品って日本ではほとんど評価されてないんですね。レビューもほとんどない。あまりにも寂しいので私が・・・
先日たまたまBSで放送されたので、懐かしさも込めて再鑑賞したところ・・・大ヒットミュージカルを世界的大物シンガーを起用して映画化したまぎれもない超大作なんだけど、そこにA・パーカーらしさはほとんど見出すことが出来ませんでした。制作にあたってはいろいろいわくもあったようで、全盛期のマドンナの起用やオリジナルのミュージカルとの兼ね合いやなんやかんやで制約でがんじがらめやったんでしょうね。共同脚本に、あまり作風が好きではないO・ストーンが名を連ねているのも、やっぱり、って感じ。
でもいろいろなカテゴリーの作品に挑戦し沢山の名作を世に送り出し我々を愉しませてくれたA・パーカー。このミュージカル大作はそのうちの一作品。パーカー教信者の私にとっては、やっぱり意味のある一本でした。
巨大なMTV映画
マドンナ本作主演時38歳、正に女盛り
大人の女性の魅力が画面一杯に広がって、そのかぐわしい匂いに酔いしれてしまう
小柄、そして細い、しかし華がある
常にスポットライトが当たっているかのように輝いている
演技も歌唱も素晴らしい、見事だ
さすが第一線で長く活躍する彼女だけある
シェルブールの雨傘の様にすべての台詞は歌唱で行われるのが最大の特徴
楽曲はマドンナに合わせロック風味が多いが、中には良い曲も散見する
エヴァがペロンに初めて会う時のロマンチックでセンチメンタルな曲は何度も聴き返したくなる名曲だ
この曲はエンドロールにも使われている
映像も美しい、しかも豪華だ
セット、ロケ、群衆、衣装、小道具、撮影
どれを取っても申し分ない出来映えだ
しかし映画全体としては単調であったのは否めない
冒頭の父の葬儀と自らの国葬をオーバーラップさせるたり、チェ・ゲバラを狂言回しに登場させるなど、構成に工夫を凝らそうと監督が努力しているのは観ていて分かる
やはり実在の近代の人物、それも一国の大統領夫人で、なおかつその国民から今もなお敬愛されている人物だけに、映画向けに大胆な翻案はとてもできなかったのだろう
映画的自由度を奪われた中で監督はよく頑張ったと言えるのではないだろうか
しかし、単調であり睡魔に襲われてしまった
やはり本作の最大の見所と成功点はマドンナの起用に尽きる
巨大なMTV映画と言えよう
チェ・ゲバラ
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