女探偵長

解説

メアリー・ロバーツ・ラインハートがサタデー・イヴニング・ポスト誌に執筆した小説を映画化したもので脚色担当はエヴェイン・ブッシュとリリアン・ヘイワードの二人、監督は「ブラウン野球虎の巻」「天才の妻」のロイド・ベーコンでカメラは「悪魔スヴェンガリ」「狂へる天才」のバーニー・マクギルが受持った。主なる主演者は「群集の喚呼」「腕の男」のジョーン・ブロンデルを筆頭に、「狂へる天才」のメエ・アディソン、「沈黙」「速成成金」のジョン・レイ、ルース・ホール、アラン・レーン「脱走兵」のC・ヘンリー・ゴードン、エリザベス・バタースン、「龍の娘」のホームズ・ハーバート、ルシェン・リツルフィールド、ナイジェル・ド・ブルリエ等々。

1932年製作/アメリカ
原題または英題:Miss Pinkerton

ストーリー

知名の富豪ハーバート・ウィンは伯母ジュリエットと一緒に住んでいたがある夜、死体となって発見される。この事件の取り調べを担当したパタン探偵長は伯母ジュリエットが病床にあったためアダムスという看護婦を呼んで詳細をきき訊す。探偵長は彼女を秘かに助手に使ってこの事件を解決しようとする。彼はこの事件を自殺による保険金詐取であると考える。ところが種々の断片的証拠が現れ他殺の嫌疑が濃厚となって来る。第一に召喚されたのはスチュアートという医者であるが、やがてハーバートにポーラという秘密の妻があることが判った。次に呼ばれたのはミッシェルの顧問弁護士アーサー・グレンであったが、その夜、伯母のジュリエットが何者かによって毒殺されてしまう。女探偵長とあだ名されるほど良い腕を持つアダムスはパタンを助けていろいろと活躍するうち怪しい人影に襲われる。結局、最も有力な嫌疑者はスチュアート博士とグレンの二人となったがパタンのけい眼はグレンを真犯人と見きわめた。事実グレンはハーバートと共謀で最初保険金十万ドルの詐欺をはかり、途中でハーバートが決心をひるがえしたので、これを毒殺し、その間の消息を知るジュリエットを毒殺し、つづいてポーラとアダムスの生命を狙っていることが判明した。ここに於いて保険魔としてのグレンの正体が暴露し、彼は司直の手に引き渡されることになった。しかるにこの事件が解決されるやアダムスは突然パタン探偵の花嫁となることになった。それは事件中の力添えから彼ら二人の間に新しい恋が芽生えたためであった。

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