硝煙と薔薇

解説

「虹の都へ」「わが心の灯」と同じくマリオン・デイヴィース主演映画で、「久遠の誓い」「今日限りの命」のゲイリー・クーパーが相手役を勤める。原作はロバート・W・チェンバースの大衆小説で、「二秒間」のハーヴェイ・シュウが「酔いどれ船」の共同脚色者ゼルダ・シーアスとイヴ・グリーンと協力して脚色し、「大陸非常線」「暁の暴風」のリチャード・ボレスラウスキーが監督に当たり、「胡蝶となるまで」「虹の都へ」のジョージ・フォルシーが撮影した。助演者は「若草物語(1933)」のジーン・パーカー、「恋も木から落ちる」のキャサリン・アレクサンダー、「駄法螺男爵」のテッド・ヒーリー、「かたみの傑作」のラッセル・ハーディー、「豪華船」のヘンリー・ウォヅウォース、「世界は還る」のダグラス・ダンブリル等。

1934年製作/アメリカ
原題または英題:Operator 13

ストーリー

南北戦争最中のこと、ワシントンで評判のポーリン・カッシュマンと人気女優ゲイル・ラヴレスは北軍の女スパイとして変名して南軍の本隊に乗り込み、敵軍の動勢を察知して異常な功をたてた。ぽーりんは不幸スパイの確定を挙げられ捕らえられて銃殺の命をうけたが、黒奴の女に扮したゲイルの助力に寄って危うく死地を脱した。一端北方に戻ったゲイルは再び南軍の情勢をさぐるべき命を受け、ワシントンで一芝居組んで熱烈な南軍の同情者クレイボーンの娘アンというふれこみで北方を追放された態にして南軍の本隊リチモンドに乗り込んだ。彼女はシャクルトン家の賓客として歓迎された。そして同家に出入りする南軍のスパイゲイラード大尉と懇意になった。シャクルトンけの娘エリーナはベルハム中尉と婚約の仲だったが口の軽い女で中尉から聞いた重要な南軍の作戦をゲイルの居る前でしゃべってしまった。何食わぬ顔でこれ一大秘密を嗅ぎつけたゲイルは早速仲間を通じてその情報を北軍の本部へ送った。この秘密の暴露は南軍にとっても致命的なものだった。しかもそのために婚約を前にしたベルハム中尉は北軍の砲弾に当たって非業の死をとげシャクルトン家には憂愁の気がこもった。ゲイルは初めて自分の仕事の恐ろしさにきずいたと同時に身の危険をさとって仲間と共に北方へ逃れようとしたが途中追跡したゲイラード大尉のために捕らえられた。ゲイルとゲイラードはこの時既に熱烈な恋仲だったが敵味方と判明した今となってはゲイラード大尉の胸にはただ憎しみのみが湧いて、彼女を捕虜として拉し去ろうとしたがこの時災いは転じてゲイラード大尉が反対に北軍の救援隊に捕らえられる危険に瀕した。ゲイルは身を持って大尉の危難を救い、彼を脱走させた。後、南北相和した時、この平和を誰よりも喜び迎えたのは無論ゲイルとゲイラード大尉の2人だった。

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