永遠の0のレビュー・感想・評価
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無意味の戦争
平和ボケ日本の戦争ファミリードラマ
あまりにアホ過ぎ。
原作も酷いものだったが、映画も幼稚で観ている方が情けなくなるほど。
原作者も監督も、兵士が置かれる立場をまるで理解していない。
自分が生き残りたいから逃げてるなんてのは、卑怯だ云々以前に、生き残りの方法として成り立たない。戦闘機乗りが隊の仲間同士で守り合わなければ即、敵にやられてしまう。味方がやられた後、自分も追撃され袋叩きで攻撃されるだけだ。
戦場の兵士にとって一番大事なのは味方に対する責任だ。戦闘である以上、敵を攻撃しないことは味方の命を軽んじていることと同義。少し想像力を働かせればすぐ分かる事がスコーンと抜け落ちている。
また命令不服従や戦闘からの逃避とでも看做されたら軍法裁判にかけられ銃殺刑だ。
隊の士気も問題だったはずだが、宮部の上官は放置プレーだったのか?
それにこの映画では天皇陛下への忠誠に関わるネタが皆無だが、当時の帝国軍人の倫理は武士道を規範としていて、「菊水」や「湊川」に象徴される「忠君」は決してお題目だけではなく、程度の差はあれ皆が本気で信じていた。是非はともかく、極めて重要な要素なのに無視されているのは不自然だ。
兵士は暴力、戦術、法、組織、思想教育などによって何重にもガチガチに倫理観を固められてしまっていて、個人で生死に関わる態度を自由に決められる余地がほとんどない。だから何千人何万人という集団で殺し合いをさせるなんて芸当ができるわけだ。その仕組みに対する理解が根本的に欠けている。
理解した上でそれに異議を唱えるなら良いが、理解しないまま有り得ない話を描いてしまっている。だから説得力がない。
これがこの映画の根本的な欠陥だ。
戦場の描写も酷い。
航空母艦の乗務員の描き方なんて、溜まり場のヤンキー。
艦橋でなくその溜まり場の会話で状況説明を済ませようとしてしまったために臨場感がゼロ。艦橋内部まで作る予算がなかったのだろうが、それが観客にミエミエなのは痛い。この辺がハリウッド映画との差か。
ドラマとしての組み立ても三流以下。
「お前にも家族がいるだろう」と宮部に怒鳴られて初めて自分に家族がいることに気付くかのような部下…。兵士の多くは二十代の若者で、結婚前だったり新婚さんだったり、子供が産まれたばかりだったり。皆同じように辛い思いをして戦場に来ているのは誰しも分かりきったことなのに、ストーリーの都合上、主人公だけがそれを分かっているように描かれている。
他の場面でも不自然な台詞が多く、主要な登場人物がいずれも内面と呼べるものを感じさせない。辻褄合わせの説明文を読み上げるために順番に画面に登場しているだけの印象だ。
出演したベテランの俳優陣は、こんな高校生が文化祭で上演する芝居のような幼稚な演出を、どう思ったのだろう?口には出さないだろうが、内心ではかなり違和感を感じたのではなかろうか。
CGによる戦闘シーンは、幾つか気になる所はあるが、まずまず。
ひとつだけ指摘させていただくと、
当時の空母は射出機がないため、艦載機発艦の際は揚力をかせぐため風上に向かって艦を全速前進させる。しかし作品中では艦首にほとんど波が立っていなかった。これは少し残念だ。
ちなみに原作小説についてアマゾンで「評価1」のレビューを選んで読んでいただくと分かる通り、この作品の内容は殆どが他の戦記のコピペであり、原作者の百田が書き加えた部分は嘘臭く安直な「感動の物語」テンプレだけといっていい。現代編は不要だと感じた人も多いだろうが、そうした事情で削除できないわけだ。
涙涙
劇場でこんなにも涙したのは初めてでした。
終わってもしばらく席から立てず、色々と考え込んでしまいました。
ただ泣けた、いい映画だったというレベルではなく、登場人物の言葉、姿勢が胸に突き刺さります。
特に大石と宮部が川原で足を川につけながら話すシーンは言葉の全てが痛いほどに心に突き刺さりました。
映画が終わり、映画館を出て帰りの電車で行きの電車と変わらないはずが、何か違うように思えて…今までの当たり前が当たり前じゃないように感じて…
そして、この当たり前に本当に感謝を覚えました。
よく原作と比べる人がいますが、今回はそのへんの小説を映画化しただけではなく、原作者自身が相当、映画製作にこだわりを見せ、関わっていたようです。なので、原作を読んでから劇場に行って失望したなんていうのはその人の自己満足であり、百田さんの描きたかった世界があの世界なのだということを理解して欲しいと思います。
是非とも若い人に見てもらいたい。
これからの日本を造っていく人に見てもらいたい映画です。
永遠に受け継がれる魂の物語
主人公は愛する家族の為に、自分は必ず生きて帰る、自分の命を守りきる、そう誓って戦地へ赴く。しかし、やがて彼は命よりも、自分が生きる事よりも大切な事があると気付く…。
主演の岡田さんをはじめ、ベテラン俳優陣の演技も素晴らしく、あのしっかり書き込まれた長編小説を見事に2時間半にまとめ上げている。当然、映画では描き切れていない部分も多々あるが、映画でしか表現出来ない魅力がそれを補っている。原作も映画もどちらも素晴らしいと言える稀有な作品だ。酷評するコメントも見受けられるが気にする必要は無い。素直な気持ちで観て欲しい。きっと涙が溢れるだろう。
それなりにいい映画。
予告編を観て、いい映画かなって思い観てきました。原作本は読んでいませんでした。
戦争映画としては、一人の特攻隊としての、生き様、生きる希望など、とても考えさせられる映画でした。現代と過去という構成で
物語が進んでいく形だったので、ちょっと自分としては、苦手な感じがしました。
役者さん達の演技は素晴らしく、とても引き込まれました。最後は、えっ終わり?って感じがしましたので帰りに原作本を買ってしまいました。ゆっくり映画を思い出しながら、
読んでいきたいと思います。
身近かな所に英雄がいたりする!
やはり事前に、映画に使われたゼロ戦の模型を宇佐市平和資料館まで見に行っていて良かった。
映画の中で、間近に見た物が出て来ると感動する。
館内は年寄りばかりだった。
年を取ると、映画を観て泣きたいようだ。
自分も少し泣いていた。
年寄りなんだろうか?
内容については、ネタバレになるが。
主人公は、現代に生きる三浦春馬さん演じる青年だ。
主人公の(本当の)祖父(岡田准一さん)は、最初は、妻子のために、「必ず、生きて帰ってくる。死んでも、帰ってくる」と誓っていたが、
先に死んでいく護衛機や戦闘機のパイロット仲間達の犠牲の上に、生きながらえる事が耐えられなくなり、特攻を志願する。
特攻志願=死だ。
九死に一生ではなく、十死に0生となる。
しかし必ず、生きて帰って来ると妻に誓って、最期に浮かんだ策とは?
自分が死んでも、家に帰る方法とは?
推理小説かと思った。
それは、『他者に託すこと』だった。
出撃直前に、そのチャンスが偶然訪れた。
自分のゼロ戦のエンジンの不調を見抜いた彼は、機を部下と取り替えてもらい、部下が不時着して生き残る事を願った。
そして、「妻子を頼む」と短い手紙を機に残した。
主人公の義理の祖父(夏八木勲さん)が、(特攻で死んだ)本当の祖父の、その部下の特攻隊員だったとは。
主人公は、義理の祖父を本当の祖父だと思っていたし、元特攻隊員だと知らなかった。
ふだん、我々が、いかに祖父に関心を持っていないか実感させられた。
戦争未亡人となっていた祖母と、祖父の部下の元特攻隊員が結婚したのだ。
戦争体験者は、みんな、似たようなそれぞれの体験をしている。
言わないだけで、戦争なんて、何も起こらなかったような顔をして。
戦争体験者が日本からいなくなる前に伝えたい映画だと感じた。
追伸
特攻隊の生き残りの人に、金持ちもいれば、貧乏人もいる。
また、いろんな職業の人がいる。
時代によって、英雄像も変わる。
妻子がいるだけでも幸せ者だが、残された妻子は辛い。
原作を超えていない
私は公開前に原作を読んで既にかなり泣かされていました。
これに映像が付けば号泣かと思い、ハンカチも用意して行きましたが、原作ほどの感動は得られませんでした。原作は戦争、特攻の真実に恋愛ストーリーを絡めた感じですが、映画は恋愛ストーリーの方がメインになっている。それは好きずきでしょうが、やはりあの時代を戦った人がどういう思いで、何を信じて戦い、死んでいったのかを中心に取り上げて欲しかった。
CG、特撮はすばらしかった。空母(赤城?)は迫力があった。
おまけですが原作では開戦前には軍拡を主張し、戦中は大本営発表に与したにも関わらず、敗戦後はあっさり身を翻し、命をかけて戦った人達を貶める新聞社を批判するくだりがあるのですが、映画では跡形もなく消えていました。その理由はエンドロールを見てなるほどと思いました。「朝日新聞社」の文字が。。。
原作強し。
原作を読んだ日に鑑賞。
あの長いストーリーを144分で映像化ということで、楽しみにして鑑賞しました。
何よりもこの映画での零戦の戦闘シーンはどの映画よりも臨場感にあふれていたと思います。
特攻の叫びや射撃音やプロペラの音がすごく耳に残り、今の時代では聞いたことのない音で戦争というものを強く感じました。
ただ、やはり原作強し。
144分に収めるために省略したシーンが納得できない。
永遠の0はどの搭乗員の言葉も省略できないほど綿密に組みあっていたものなのに残念な省略でした。
ヤクザの人の話、記録員の話、社長と高山の特攻はテロかという話等一つずつ進んでいく過程があるからこそなのに
、もったいないという思いです。
終わり方もしっくりきませんでした。
原作ファンとしては、まずまずかなという思いです。
ただ、エンドロールのサザンオールスターズの歌は必見です。
そこでまたストーリーを思い返し涙が出てきます。
この映画をみて零戦に興味をもち、原作を読んでいただけたら、この小説が伝える戦争における命の重さが伝わるかなと思いました。
イマイチ
若い人たちにこそ、観てほしい
正直、私は零戦や空母を観るために映画館に足を運びました。
それは間違いじゃなかったです。零戦が隊列を組んで飛行するシーンや駆逐艦を爆撃するシーンは予想越えていて感激しました。
しかし、それだけではなかったです。
…BGMでしょうか?あとストーリー?
だいぶ観入ってしまい、2時間半の上映時間があっという間に過ぎて行きました。
とても面白かったです。宮部さんかっこよすぎ。
信念貫き、大事なものを守る人ってかっこいいですよね。
最期は、映画でしかできない演出で魅せてくれますよ
良い映画だわ
いい感じ
戦争について考えさせられた。今の若者にぜひ見て欲しい
三浦春馬の演技力に若干ショックだったが岡田准一の自然さに驚いた。本も読ませてもらったが大差なく、むしろスッキリまとめた感じ(本は説明多く正直いらない部分があったwww)で見やすかった。ぜひ観ていただきたい。
やはり原作にはかなわない!
全体的にはよくできていました、が、原作を超えてはいない、、、どころかかなり残念。
原作で散々泣いた人は映画では泣けないでしよう。事実、原作を読んでいない女房はボロボロでした。
でも原作で伝えたかった事、、映画で伝わったんだろうか?
特に、朝日新聞の記者と思われる左翼記者との特攻に関するやりとり、、ここに全てが出ていたのに、これはカット(≧∇≦)
やはり協賛に朝日新聞が入っているからか?
あと、ヤクザの存在感が控えめ。ここが泣き所なのに。
でも、戦争とは日本とは、、を考える良い機会にはなりますね。
映画を見てから原作を読む事をオススメします!ぐーっと深いです!そして感動も何倍も!です。
永遠の0
内容に関しては他の方が言われてる様に良くも悪くも万人受けに纏められてるようでした、宮部がエンジンの不調を直ぐに感じる力の凄さの表現と、まつのが折角最後にヤクザの話を盛り込んだのに映像が無かったのは残念でした、最後のフラッシュバックに一瞬でも血まみれで刀を持ち、まつのに「生きろ!」と言う映像が有ればもっと感動したでしょう、後細かい事ですが零戦には翼に足を乗せられるのは一ヶ所しか無いのにドカドカ乗るシーンはちょっと・・・折角本作品で初めて零戦の乗機バーとか再現されてるのにコクピット直前の乗機をちゃんと見たかったです。
なんじゃこりゃ。期待してたのに。
酷い。まったく泣けない。 まあ泣く必要はないかもしれないけど、ネタ的に泣きそうなため最終回の人が少ないところを狙って行ったがそんな必要はなかった。
まず予想以上にVFXがチャチ。特に海面あたりはえーって感じ。予告編に期待したのに戦闘シーンは大したことない。「男たちの大和」や「山本五十六」や「太平洋の奇跡」のほうがよっぽどいい。なんかいろいろ浮いていた。
あと演出。どこのテレビドラマかと思うくらいにみんな大芝居。各役者、こんなに下手だったかと呆れるほど。主演の岡田だけはよかったが。それほど演出と脚本が酷い。最近のNHKのドラマのほうがよっぽどいい。美術も演出も「終戦のエンペラー」にも及ばない。もしもこれくらいわかりやすくしなきゃヒットしないと思ってるなら舐めてる。メッセージのための映画というのは糞だと思っているので、それを高々と演じて語って喚いてみせる終盤の醜悪さ。映画はメッセージをいかに役者に語らせないようにするかが重要なんじゃないの?
いや、ひょっとしたら原作のアイテムをまとめようと必死になって筋だげなぞって終わったか。
しかし現代パートはとりわけ酷い。
で、ストーリー。これが国民的にヒットしている小説とは思いたくない。原作はきっともっと面白いと期待する。どんだけ原作に拠ってるのかわからないけど、イーストウッドとスピルバーグの戦争映画を知ってる外人がみたらセンスのなさに笑いだすのではないか。東宝映画必殺の説明につぐ説明。インタビュー映画なのかもしれないけど、「タイタニック」や「マディソン郡の橋」を見習って欲しい。小説ではありかもしれないけど、ドラマがないから感情がのらない。じいさんも最初になんか言えって。言えないなら言えないなりにそんな描写をいれてくれないと。
ということで、よっぽど昔の日本の戦争映画みてるほうがいい。あと10年ほどで歴史の生き証人がいなくなってしまうので、もっとまともな映画を残して欲しい、と切に願う。
良くも悪くも押し付けがましい
宮部が清子をお風呂に入れるシーンは最高でしたね。あのシーンが一番感動的でした。井上真央と岡田準一の演技がとても良かったし、引き戸が半分だけ空いている、にくい演出も最高。
でも、原作を読んでいればそれほど観る必要性を感じなかったのも事実でした。演出も個人的にはうーんと感じるものが多かったです。特に音楽の演出には正直辟易しました。攻撃を受けたら沈痛な音楽が流れる、感動的なシーンにはこれでもかというくらい感傷的な音楽が流れる。あそこまで扇情的な音楽を加える必要ってあるんだろうかという感じです。
健太郎が自分で調べていくうちに次第に宮部という人間が現れてくる展開が読者が自分でページを読み進めていくこととリンクしていく面白さが原作の大きな部分でもあったと思うので、話自体は変わりませんが映画から観た人も原作を読む価値はあると思います。
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