ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空をのレビュー・感想・評価
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あらためて観ると
制作費的にも展開が粗いとは思う。 しかしこの作品の価値は沖縄にあるモヤモヤを青臭い若者たちが分かりやすく説明してくれる事にある。 能年玲奈が出演しているが『あまちゃん』の前に出たのにラストは抱き合う程度のラブシーンとか大学生らしくない(笑) 公開から10年近く経ち、近隣諸国が物騒な行動を繰り返すようになり、そろそろ戦争の2文字が頭にチラついている人も増えた頃合いで防衛費の増額が始まった。 兵役とか増税とか負担はどんなものになっていくのか?不安は尽きない。 格好良く戦争する姿は戦争アクション映画だけで十分だ。 やったらやり返されるのはアメリカの911でよく解った。 これから10年先はどうなっているのだろう?
もっと上映を!
沖縄県以外での上映こそ意味があるのに、沖縄以外での上映の少なさといったら「やっぱり日本人には沖縄はたまに行くだけの観光地でしかない」のか?といぶかしく思ってしまう。某大学での上映予定がドタキャンされたこともあるし、もしかしてこんな映画にさえ政治的に圧力がかかっているのだろうか?難しいことは抜きにしても映画としてもなかなか面白い作品だと私は思うので、とにかくもっともっと各地で上映して欲しいです。見たい時に見られるようになれば星5個に格上げします。
このテーマに抵抗を感じる人が割にいる事実
映画の中でウチナンチュとヤマトンチュの感覚の違いや、基地関係の仕事による地域への雇用など、簡単に答えがだせない葛藤に学生たちが仲違いをしたりするなど、沖縄の苦悩がストレートに出ている。 基地は必要と当たり前に言う人はあの騒音が日常的にあっても、地元に基地が必要と言えるのか? 武力で攻めこまれた時に守ってくれるから………と言うなら何故沖縄県以外にも基地を置かないのか? この映画が描いているのは沖縄を日本から切り離して、基地を押しつけているような状況を見せてくれている。 沖縄を知らない人には沖縄の暗い部分を知るには丁度よい作品かも。
脚本と演出が・・・
沖縄戦と沖縄の基地問題を正面からとらえ、沖縄に基地があることによってその後の米軍のアジア、中東への軍事介入の「加害者」の側に立たされたことへの自覚。そして基地で働く沖縄人の複雑な思いにまで踏み込んだ作品を生みだしたことには敬意を表します。 しかし、脚本の練りが足らず、稚拙と言わざるを得ない演出にも落胆しました。 ただ、一つ一つのエピソードは強く胸を打ち、伊丹十三作品に多くかかわった前田米造撮影監督の映像美や、肩に力の入りすぎた他の演技陣の中で、ベテランの長塚京三、NHK連ドラの能年玲奈、『三丁目の夕日』で名だたる名優を食った須賀健太の気負わない演技に救われた作品でした。
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