「出尽くした?」ディクテーター 身元不明でニューヨーク Blueさんの映画レビュー(感想・評価)
出尽くした?
知人の勧めで『ボラット』を観たことがあります。 ドキュメンタリー作品に似て非なり(フィクションです)。 過激で 生生しい映像に開いた口がふさがらない。 そんな映画を撮る チャールズ監督とサシャのタッグ。 ハチャメチャで下品なコメディは あまり興味がないのですが、ミーガン・フォックスが出演していると聞いて 観に行きました。
独裁者(The Dictator)という切り込み方は(誰もやりたがらないし)シャープだと思いました。 でも ブラックすぎるギャグに半笑いだったり、過激な行動は『ボラット』で出尽くしてしまったのか、ちょっとやそっとのことでは 驚かない、逆に「こんなもん?」と 物足りなささえ感じる(『ボラット』対比での感想です)。
顔が売れてる俳優さんたちが 何人も出でていますが、ポジション的には さほどインパクトもなく。 ただ“(おバカ映画)出演記念”と“作品にクレジットがつく”という互いに利益が発生する?相乗効果みたいなのがある感じです。
ミーガン・フォックス(『トランスフォーマー(2007)』)、お飾り出演。 ベン・キングズレー、『ヒューゴの不思議な発明(2011)』つながり。 ジョン・C・ライリー(『ダレン・シャン(2009)』など。 こちらもおバカな役がお得意の アンナ・ファリスは 真面目なゾーイを好演。 「ここで笑っちゃだめよ」のシーンも きっちりとこなしていたので、彼女のキャスティングは良かったと思います(でも 今回は お色気なし、ミーガンいるしね)。
だんだんアダム(・サンドラー)とかぶってきた気がする サシャ・バロン・コーエン。 『ヒューゴ…』で良い演技を見せていたし、ちょっとシリアスに転向を考えてもいいのでは?と思いました。
中東では未だ残っている 男尊女卑などをギャグにしてみたり、触れちゃいけない部分に踏み込んでいくスタンスは あまり変わっていない評価(していいのかな?苦笑)2.0 + 「ここは笑えた」と思いだせるシーンが いくつかある0.5の トータル2.5。
83分と短い作品ですし、BD待ちするのが賢い気がします。。。苦笑