旅の贈りもの 明日へのレビュー・感想・評価
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これも旅が醸し出す絆が温かい一本
前作『旅の贈りもの 0:00発』にも共通することですけれども。
旅の「贈りもの」という本シリーズに共通するタイトルは「旅が与えてくれる心の豊かさ」みたいなものを率直に表しているようで、評論子は、秀逸と思います。
そして、前作が「喪失の中からの再生」がテーマであったとすれば、今作は、その視点を敷衍(ふえん)して「喪失が産み出す新たな未来」にまで持ってきたという点で、本作のタイトルに付け加えられた「明日へ」というキーフレーズが活きているとも思いました。
評論子は。
前作から今作へ、監督が交代したこともあり、『水は海に向かって流れる』などヒューマンものを多く手がけている、いかにも前田哲監督らしく、ぽっんと貯立する桜の大木をモチーフとする見事なヒューマンドラマに仕上がっていたと思います。
また、前作の「神話の国」=島根県の独特の土地柄から、おわら風の盆などで、その特有の風情が知られる富山県(北陸地方)に設定の舞台を移したことも、また別の、新たな味わいを醸し出していたと思います。
それやこれやで、充二分に、佳作としての評価が相当と思います。
評論子は。
(追記)
人は傷心のときに一人旅に出かけたりしますけれども。
それは、旅というものが内包している「癒し効果」みたいなものを、人は本能的に感じ取っているからではないかとも思います。
前作へのレビューでもふれたとおり、映画としてのロードムービーの魅力も、そんなところにあるのだろうと、評論子は考えています。
(追記)
本作の製作年次から考えると、やはり大阪から北陸地方への鉄道旅というと、特急「雷鳥」を抜きにしては語れないのでしょう。
在りし日の485系ボンネット型車両の勇姿(走行シーン)が見事に活写されているなど、鉄道ファン(乗り鉄)でもある評論子には、垂涎の一本でもありました。
心に響きました
テレビ放映で観ました。
変に技巧に凝ることもなく、観ていて心に響くことがたくさんあり、鑑賞後、爽やかな気持ちにさせてくれる映画でした。
定年退職後の男性が、青春時代の思い出のひとかけらを探しに旅に出るという単純なストーリーですが、それを前川清さんが上手に演じていました。前川清さんの木訥な演技が却って味があって良かったですね。
酒井和歌子さんは、"サユリスト"と同じようにシニア世代には根強いファンがいる素敵な女優です。酒井和歌子が出ていなければ、この映画は失敗していたんじゃないかと思わせるほど素敵で印象的でした。
若いかたには、流行らないかもしれませんね。しかし、ある程度の年齢になり、人生経験を積んだ人には、感じるものがあるかと思います。
40年の時を経て、再び始まった文通。
終わり方も、観ている者の想像に任せるという押しつけがましくない。平凡な映画ですが、味わいのあるとてもよい映画でした。
福井の良さを知ってほしい。
ほろりとさせられて、そして明日への灯が点いていく。
しみじみとさせられる、優しさあふれる映画です。
そんな内容に、故郷福井の風景が実にマッチ。
福井って、こんなところだよって、県外の方にPRしたいです。
また、エキストラの地元の方々が、いい味出してます。
福井弁、最高です。
また、福井県人役の酒井和歌子さんが、とってもチャーミング。
いっぺんにファンになっちゃいました(福井弁は微妙でしたが)。
「今日はシルバーデイ?」と思うほど、年配の方でいっぱい
でした。
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