「ハイール・リヒター!」アイアン・スカイ てんてんさんの映画レビュー(感想・評価)
ハイール・リヒター!
バカバカしくて痛快な良作。
どこからどこまでも皮肉たっぷり。
どことなくキューブリックの『博士の異常な愛情』を彷彿とさせSFファンの心をくすぐります。
悪として描かれているはずのナチス軍のリヒター女史の清らかさと、正義として描かれる地球軍のエゴイスティックな醜さ。
悪と正義の存在が本当に紙一重であり、とても曖昧なものであること。
一部だけ露出している正義は、全体を見れば悪である可能性だってある、ということを上手く表現していました。
特にラストシーン、どこに希望の光がさしていたかを考えれば・・・なかなか小気味のいい映画でしたね。
そして何より良かったのが、そこら辺のテーマをあくまでもバカバカしくコメディーとして描き切ったこと。
爆笑はできなくてもニンマリ笑える、浅くも深くも観れる良い映画でした。
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