「初めてのお使い」アフター・アース しんざんさんの映画レビュー(感想・評価)
初めてのお使い
スミス親子とすっかり「らしく」なくなったシャマラン監督の作品である。
この時点で、どういう映画か9割がた、わかってしまう稀有な作品。
この映画をつまらない、といっている時点で、間違いなく見に行ったあなたが悪いのだ。まさしくそういう映画。
多少なりとも映画を見て、レビューを書くような人ならなおさら。
スミス親子とシャマランで、この映画の見方は決まったようなものだ。
劇中アーサという怪物がでるのだが、人間の恐怖を感知し、人間に襲い掛かるという存在はふつうなら、シャマラン風ではあるのだが、そこはスミス親子の映画なので、それはもうすでにジェイデン君が成長するがためだけの存在でしかないことも丸わかり。
見どころはずばり、ジェイデン君。それ以外はない。
ウィルおやじが、うちの子すげえだろ?とすっごいアピールしている映画なのだが、これが鼻につかないのは、ジェイデン君が本当に見事な身体能力とスタイル、「ベストキッド」のときのようなくっそ生意気な態度とハの字になる眉をもつハンサム顔と、類まれなる演技力を見せつけてくれるからである。
あんまり過保護にすると、逆に色物扱いされて、埋もれてしまわないか、と逆に心配してしまうほどの逸材だと思う。
ストーリーは、まんま、「初めてのお使い」で、テレビが子供を隠し撮りしてちゃんとお使いできるかな、という展開。次々と襲い掛かる災難にジェイデン君は、悲痛な思いをしながらも、「いつの間にか」きっちりと成長するのである。
うん、うん、それでいいじゃあないか。そういう映画だもんね。
最近は「アベンジャーズ」の都会崩壊をピークに、地球崩壊後の世界のCG映画にシフトしているようだが、もうちょっと飽きてきたね。