「予定調和のストーリー。私は嫌いじゃないです。」砂漠でサーモン・フィッシング 勝手な評論家さんの映画レビュー(感想・評価)
予定調和のストーリー。私は嫌いじゃないです。
砂漠の国イエメンで、鮭を釣る。そんな奇想天外なプロジェクトを描いた作品。
イギリス映画ということで、出演俳優陣は、当然イギリス人。でもその割には、あんまりクイーンズイングリッシュを強く感じなかったですね。ちなみに、監督のラッセ・ハルストレムはスウェーデン人のようです。
また、政府を上手く誂っているのもイギリス映画の一つの特徴では無いでしょうか。アメリカ映画でも、政府を誂う事はあるでしょうけど、これほどのユーモア(おちょくり?)で誂うのは、イギリス映画ならではと言って良いのではないでしょうか?
ストーリ的に、特に予想外の出来事はなく、「こうなるんだろうな」と思ったように物語が進んでいきます。いやぁ、ある意味期待通りの予定調和のストーリー。実は、嫌いじゃないです。でも、逆に言うと、ちょっとハラハラ・ドキドキの刺激が足りない気もします。政府のファンドか何かを制作費に活用しているようなので、それも仕方ないかもしれません。
予定調和のストーリーといっても、それなりに盛り上がります。最初は私も「イエメンで鮭って、ねぇ(笑)。」と言う感じだったんですが、物語が進むに連れ、「あ、これはもしかしたらイケるかも。」と言う気になってきてしまいました(笑)。でも、5000万英ポンドと言う、とてつもない巨費を投入するんだよなぁ。それは流石に無理か。
2012年12月13日、第70回ゴールデン・グローブ賞で、作品賞、主演男優賞(ユアン・マクレガー)、主演女優賞(エミリー・ブラント)にノミネートされました。
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