劇場公開日 2012年7月21日

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「前衛なんですか?お願いです、前衛だと言って下さい!」ローマ法王の休日 きりんさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0前衛なんですか?お願いです、前衛だと言って下さい!

2020年5月11日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

カラックスの「ホーリー・モーターズ」や「ポン・ヌフの恋人」、あるいは奇才ルイス・ブニュエルの「銀河」を見終わった時の気分に似ている。

病む精神のサイケデリック・ムービーですな。

2000年の歴史を持つバチカンを舞台にしているが、ストーリーは破綻し、エピソードは関連性無く、伏線の回収にも興味は無く、唐突に映画は終わる。

その上、主人公の法王よりも監督自身の出番が長くて困惑。

(レビューを書き始めて気づいたが「ホーリー・モーターズ」には法王役のミシェル・ピッコリが出ている!)。

ははーん・・モレッティ監督は、カラックス寄りですね

「ブリキの太鼓」ですか?あの法王が不安から発する絶叫は。周囲を凍りつかせますが。
枢機卿たちの顔もコスチュームもバレーボールも抗精神薬も・・すべてのチャプターがサイケ。

期待を裏切ることを目的とした、たぶんこれは“前衛劇”なのだと思う。
それなら僕は至極納得する。

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おととし、システィーナ礼拝堂で天井画を仰いで5時間座り込みました。
ミケランジェロがデザインしたあのスイス衛兵のコスチューム。ちょうちんブルマはラブリーですよね♡

そして「コンクラーベ」を「根比べ」とは上手く言ったものです。

きりん