劇場公開日 2012年7月21日

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ローマ法王の休日のレビュー・感想・評価

全34件中、1~20件目を表示

3.5居心地悪さを、じっくり丁寧に。

2012年10月24日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

悲しい

知的

ナンニ・モレッティ監督とは、「親愛なる日記」以来のお付き合いとなる。ベスパに乗った姿は監督作品のトレードマークにもなり、今回も本編前に登場した。出来ることなら素知らぬ顔でやり過ごしたい、気恥ずかしさ、気まずさ、居心地悪さ。モレッティ監督は、日常に潜むそんなあれこれを、じっくりと丁寧に描く。今回も、彼の持ち味が存分に発揮され、幾度となくにんまりとした。(その点、邦題といい予告編といい、ちょっと、いや相当に!ずれている気がした。ドタバタコメディを期待した人は、かなりの肩透かしだと思う。)
まず、「画」は楽しく、愛嬌がある。赤い帽子にガウン姿(おそろい…のようで微妙に違う。スカパラこと東京スカパラダイスオーケストラのスーツのようでお洒落。)の枢機卿たち。一応は「オトナ」に振る舞いながらも、実際は「コドモ」全開。新法王の選挙にドキドキハラハラ、自分に火の粉が飛んでこないと分かった途端、あっさりお気楽モードになる。シュークリームが食べたい、ガラパッジョ展が見たいと外出したがる三人組には特に笑った。さらには、新法王のカウンセリングを皆で取り囲みワイワイガヤガヤ、アッパーもダウナーもごちゃまぜな愛用の精神薬談義、やたら盛り上がったわりに尻すぼみになるバレー大会。ありゃありゃ…と一瞬は呆れ、たしなめたくなるけれど、「うーん、なんか、わかるなー」という気持ちが勝ってしまい、苦笑い。…あ、そうだ。あの寺村輝夫の「ぼくは王さま」の王さまがいっぱい、と例えたらぴったりくるかもしれない。どこまでもマイペース。好奇心旺盛な半面、ちょっと臆病で移り気。無責任と言えばそれまでだが、憎めないのはコドモのような笑顔のせいだろうか。
とはいえ、物語全体は軽やかさからは遠い。法王という大役に怖じ気づき、街にさ迷い出たメルヴィル。ところが、この映画は、主役である彼を突き動かすような、決定的な出会いも出来事も用意していない。私たちの日常がそうであるように、悩める彼は、どこまでも孤独なままなのだ。
人は、そう簡単には変わらない。とはいえ、「今のまま」もあり得ない。小さなあれこれの積み重ねを経て、少しずつ新たな一歩を踏み出していく。周りの期待に応えるよりも、自分の気持ちを優先した彼の選択。それはむしろ、諸々の面倒を引き受ける覚悟が必要だ。彼を賞賛することもできないし、批判もできない。ただ、ほろ苦さと苦し紛れのほほえみが、余韻として残った。
それにしても、歳を重ねてなお、ミシェル・ピコリは面白い(年長者に生意気ですが…)。往年の彼はギラギラと毒が強いが、いかにも「人のいいおじいさん」といった風貌を手に入れてから、曲者ぶりが倍増した。「ここに幸あり」では性別まで超越するなど、新作の都度、驚かされる。大滝秀治さん亡き今、愛敬と毒を併せ持つ大御所俳優ピカイチかもしれない。これからも存分にはじけてほしい。

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cma

3.0バチカン市国とローマ法王のコンクラーベ。

2025年3月6日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

バチカン市国(1929年誕生)でローマ法王が亡くなった。
ローマ法王の葬儀から映画ははじまる。
葬儀は厳かだが、棺が白木の地味に見えるものだった。
そして次の法王を選ぶ教皇選挙(コンクラーベ)が、世界各国の枢機卿108人が、
隔離された通信手段ない部屋で、何回もの、手書きメモに相応しい思われる
枢機卿の名前を書いてのは投票する。
この映画では、選ばれた無名のアルビル(ミシェル・ピッコリ)が
選出されるたのだった。
アルビルは実力以上の大役を引き受けたが、プレッシャーから
ノイローゼ気味になり精神科医(監督のナンニ・モレッティ)が
呼ばれるが、彼もまた隔離さてしまう。

コメディとジャンル分けしあるが、シリアスな映画です。
「教皇選挙」の下調べで見ているところです。
枢機卿がことごとくローマ法王になりたくない・・・
キリスト教の最高機関のTOPになりたくないひとが
枢機卿になるだろうか?
疑問だがアルビノは、法王のスピーチをする前に、お忍びで
街に繰り出して、隙を見て行方を眩まししまう。
アルビノの小さい頃の夢は、舞台俳優で、チェーホフの戯曲を
暗唱する程だ。
劇中劇があって稽古風景や、実際の劇場を使った芝居がある。
アルビノは束の間の自由を満喫するが、追っ手がバチカンから
迎えに来て、アルビノはバチカンに帰る。
めでたしめでたし・・・と思ったら
、なんとアルビノは、
バルコニーでのスピーチでこう言うのだった。
「私は導くより、導かれる立場の人間で、
「ローマ法王は、わたじであってはならないです」

なんとも意外な結末でした。
現在のローマ法王のフランシスコは南米アルゼンチンの出身。
地域(ヨーロッパ、南米、北米、オセアニア、アジアの代表として
名誉な事とおもうが辞退するとは。
スイス人の衛兵の衣装がトランプの絵柄のように奇抜。
亡くなったローマ法王を安置する部屋の壁画に見惚れる。
精神科医の提案でバレーボールに興じるなど、
エフソードに苦労した様子だが、枢機卿の生活を描くでもなく、
何が言いたいのか分からなかった。

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琥珀糖

0.5ラストは誰もが

2024年6月14日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
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ムーラン

3.0根くらべ

2021年9月9日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 誰もがなりたくない法王。信者を導かねばならないという重圧に耐え抜かねばならないからだ。何度も黒い煙が上り、法王が決まらない。やっと決まったと思ったら、そのメルヴィルは倒れてしまう。そこから街へと逃げ出すメルヴィル。かつては舞台役者に憧れていたこともあり、ある劇団の稽古場にも立ち寄ることになった。チェーホフの劇については、映画の内容と絡んでいるのだろうけど、ちょっとわからなかった・・・

 コメディだという言葉は当てはまらないのかもしれないし、最後には大団円という結末を用意していないことからも、かなりシリアスな内容。人間臭さを表にだすために、枢機卿たちのバレーボール大会も描いていた。

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kossy

2.0前衛なんですか?お願いです、前衛だと言って下さい!

2020年5月11日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

カラックスの「ホーリー・モーターズ」や「ポン・ヌフの恋人」、あるいは奇才ルイス・ブニュエルの「銀河」を見終わった時の気分に似ている。

病む精神のサイケデリック・ムービーですな。

2000年の歴史を持つバチカンを舞台にしているが、ストーリーは破綻し、エピソードは関連性無く、伏線の回収にも興味は無く、唐突に映画は終わる。

その上、主人公の法王よりも監督自身の出番が長くて困惑。

(レビューを書き始めて気づいたが「ホーリー・モーターズ」には法王役のミシェル・ピッコリが出ている!)。

ははーん・・モレッティ監督は、カラックス寄りですね

「ブリキの太鼓」ですか?あの法王が不安から発する絶叫は。周囲を凍りつかせますが。
枢機卿たちの顔もコスチュームもバレーボールも抗精神薬も・・すべてのチャプターがサイケ。

期待を裏切ることを目的とした、たぶんこれは“前衛劇”なのだと思う。
それなら僕は至極納得する。

===========

おととし、システィーナ礼拝堂で天井画を仰いで5時間座り込みました。
ミケランジェロがデザインしたあのスイス衛兵のコスチューム。ちょうちんブルマはラブリーですよね♡

そして「コンクラーベ」を「根比べ」とは上手く言ったものです。

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きりん

4.0教皇だけの問題じゃない

2019年12月23日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

知的

幸せ

「ローマの休日」の教皇バージョンか~、と見ていたから、最後はとてもびっくりした。私はこの映画、とても好きだ。アメリカに負けない位、イタリア映画にも精神科医が沢山出てくることが確認できた。嬉々としてバレーボールしてる枢機卿たちの場面も好きだ。教皇を町で取り逃がしてしまった彼と、教皇に選ばれてしまった彼、この二人の正直なことに心を打たれた。「私は嘘をついていました。許して下さい」「私にはできない」と。世俗の世界に属する私達は、無能な政治家を選んだ自分達のことを批判しなくては。

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talisman

1.0騙されるな~‪w

2019年10月28日
Androidアプリから投稿

「・・・の休日・・・」とくれば誰もが頭に浮かぶあの名作。
予告編の作り方から完全に確信犯ですよね・・・。

あの名作とは違います~。人間ドラマ、名作のオマージュ・・・どっちに転がっても、
もうちょっと面白くなっただろうに・・・。
中途半端。
邦題つけた人の罪・・・。

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ユキヒメ

3.5宗教を超えて、人間の弱さ、迷い、といった本質的な部分を描き出した奥...

2018年10月10日
PCから投稿

宗教を超えて、人間の弱さ、迷い、といった本質的な部分を描き出した奥の深い作品。
単調さゆえ中途半端にも思えるがその裏返しは重い。
コメディになってる予告編はひどい。

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miharyi

3.0けっしてコメディではないのでお間違えなく

2017年8月31日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

知的

難しい

コンクラーヴェでローマ法王に選ばれてしまって、
その重さに耐えられずローマの街に逃げ出してしまう法王のお話。
法王が居ないと街は止まってしまっている。
これはいかにキリスト教が普及しているかというのがわかりますね。
しかし神に仕える枢機卿達は睡眠薬に頼ったりと一般人と全く変わらない。
無宗教な私にはあまり理解はできませんでしたが、
何かしら崇拝している人々はその崇拝するものが無くなると
いかに無力なのかが伝わってきた。
結局はみんな同じ人間なんだよ、というお話。
けっしてコメディではないのでお間違えなく。

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Gomez

2.0広告詐欺

2017年5月30日
iPhoneアプリから投稿

そもそもコメディではなかったし、個人的には英国王のスピーチみたいな流れかな?と観てみたものの最後が後味悪くてなんとも…広告と邦題が詐欺をしていなければ法王の癒しムービーとして観れたのかな。観る前の期待値が邪魔をしてしまった…

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filmmarksに移動@Hako-to

3.5そして誰もいなくなった

2017年2月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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ゆた147

3.0難しい

2016年10月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

笑いと涙があるのかは少し謎です。
終わり方が意外でした。

衣装と法皇代わりの役の人が大食いで良いです。

コメディかどうかも謎です。

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シャネルちゃん

1.5わからん

2016年3月15日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

全く共感できず、面白くなかった。

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poco

1.5信者は怒るね(^^;;

2015年9月28日
iPhoneアプリから投稿

コメディだと言うから気軽に見たけど
ちょっとマズくない?(笑)

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mamagamasako

4.0衝撃のラスト

2015年9月16日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

楽しい

罠だったのか!映画の企画からプロモーションから全てに騙された。思わずリモコン握りしめて再確認しましたよ、ヤラレタ。
ずいぶんと丁寧で上品でゴージャスなコメディだなと思ったけど、それだけじゃなかった。
鑑賞後しばらくして、ようやく腑に落ちて、美味しくいただきました、ご馳走様でした。と言える映画だった。

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300

2.0タイトルなし(ネタバレ)

2015年5月23日
iPhoneアプリから投稿
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ぬし

3.5ラストで快哉を叫んだよ、俺は。

2015年4月29日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

悲しい

楽しい

やりやがったなと思った。
予告編から何から含めてやりやがったなと思う。
こんなにやられた気分になったのは久しぶりだ。
いろんな意見があるように思うが、これはコメディである。
これをコメディといわないでなんというべきか。
コメディでないのならば、一体どう表現するものなのか。
全体を通して様々な問題や様々に深刻な話もあるが、それは大きくコメディというメタ的構造の中で動いているに過ぎない。
ナンニ・モレッティおそるべしだと思った。
これと=ではないが≈な関係にあるようなものとして松本人志の大日本人を想起した。
とてつもなく悲しい、しかし、とてつもなく笑える。
いい映画を見た。

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lotis1040

2.5たったこれだけのこと?

2015年3月28日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

単純

難しい

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Cape God

4.0癒された

2015年3月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

幸せ

枢機卿役のたくさんのおじいちゃん達が可愛すぎる。ナンニ・モレッティ演じる、ちょっとおかしな精神科医がまた良い。

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Amy

2.5B級の皮を被った苦悩映画

2014年12月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

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つるぎ