劇場公開日 2012年11月10日

「見てソンはない!」悪の教典 トコマトマトさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5見てソンはない!

2012年11月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館、CS/BS/ケーブル

笑える

怖い

単純

レディースデーの水曜、朝イチの錦糸町の劇場。結構、僕を含めたオヤジ陣も多く、平日のこの時間帯に客席の1/3近くが埋まるのに、ちょっとびっくり。

さて、この作品は映画館の予告編で何度も見て、まったく魅力を感じなかったのだが、本編はたいへん面白く見ることができた。
あの予告編って、わざと凡作に思えるように作っているとしか思えない。
学校が舞台のサスペンス・スプラッタームービー。
犯人探しは必要ないし、それに絡む推理や背景、動機などの描出も一切ない。
そういうものへの興趣を一切切り落としているのが、この三池監督らしい、と思える。

何のちゅうちょもなく、子供を殺していくという反社会的作品。
いいんじゃないですか!!
誰もがこの程度のことは夢想もするでしょう。

にしても、海猿でヒーローを演じてきた(劇場で見たことないけど)伊藤英明がこんな役を受けたのは、立派。それは評価していいよね。
脇役陣も、芝居のうまい若手、癖のある役者がそろっているのに、その味もわざとじゃないかと思えるくらい、発揮しないまま殺しちゃう。

この突き抜け感っていいじゃないですか。

三池ファンなら、必見!
バイオレンスものが好きな人も必見。

町谷東光