「やりたい放題やりきった」悪の教典 クリストフさんの映画レビュー(感想・評価)
やりたい放題やりきった
これは快作と言っていいでしょう。
いろいろやりきってます。
序盤の雰囲気は、吹越満(冷たい熱帯魚)の所為もあるが、
「あれ、園子温の映画だっけ?」と見紛うほど。
園子温=血の臭いがするというか、好きじゃないけど離れられない感じ。
蓮実(伊藤)のダークサイドが、序盤からちょいちょい出ていたので、
話の流れとしては文句なくスムーズ。
釣井(吹越)の蓮実の過去の経歴に、
蓮実自身の回想で説明付ける点もヨイヨイ。(スパイの話は意味不明)
「目的のためなら殺人も…」とか言うが、
必要のない殺人が多い気もする。クラスの番長とか、セフレの彼女とか。
蓮実が絶対的すぎて、他の生徒のキャラ立ちが弱かった。
唯一立ってた染谷は早々にいなくなるし、
対抗馬としての吹越満も同様に。
先生でも生徒でも良いので、もっと対抗馬が欲しかった。
その点でアーチェリーの彼には期待してたんだが。
ここまでやっちゃってオチをどう付けるかに期待して、
そのオチも及第点。
ラストの「To Be Continued」は監督から原作者への期待らしいが、
観衆としても期待してしまう。あの子生きてたしね。
虐殺シーンでBGMにジャズが流れるのも良かったけど、
序盤に流れていた古い曲の方が良かったな。
演者は二階堂ふみが違和感あった。
あの髪型の所為か、役の所為か。多分両方。
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