「スラッシャー映画だと思ってみるべき作品」悪の教典 といぼさんの映画レビュー(感想・評価)
スラッシャー映画だと思ってみるべき作品
映画はその映画に対する認識によって、面白く感じたりつまらなく感じたりするもので、例えばシン・ゴジラなんかは「大怪獣映画」を期待して観るとがっかりすることがありますよね。
この映画も、「サイコキラーの教師に生徒が立ち向かう映画」を期待して観るとがっかりすると思います。
この映画は「サイコキラーの教師が気に入らない奴を理不尽に殺すだけの映画」です。本当にそれだけです。
スラッシャー映画というジャンルがありますが、この作品はそれにあたります。銃をバンバンぶっ放すし、血飛沫もバシャバシャ飛び散ります。そういうのに爽快感を感じられる人であれば気に入るんじゃないでしょうか。
でも、正直私には合わなかった。映画前半の「人気教師が裏で気に入らない生徒や自分の正体に気付きそうになった生徒を殺害していた」というストーリーはその後の展開が気になって楽しめましたが、何故か唐突にクラス全員を猟銃で殺害する展開になったあたりからついていけませんでした。いくらなんでも急展開過ぎて置いてけぼり喰らった感じです。サイコパスを描きたかったのかもしれませんが、違和感しか感じません。確かにガチもんのサイコパスは人を殺めることには何の抵抗もありませんが、逮捕されるなどの自分への不利益に関しては敏感です。証拠が残りかねない大量虐殺はやらないんじゃないかな。もし大量虐殺シーンを入れたいのなら、クラス全員ジェノサイドに至るプロセスをもう少し丁寧に描いて欲しかったな・・・という結論。
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