「娯楽作品としては満点、社会派作品としては少し物足りない」桃まつり presents うそ 「代理人会議」 chocolateさんの映画レビュー(感想・評価)
娯楽作品としては満点、社会派作品としては少し物足りない
大地康夫がテレビで告知していたときにみたいと思っていて、やっとみることができた。
大地康夫が企画から脚本、監督、主役まで手がけた作品。主役はもちろん、日本の俳優はすべて実力派で文句なしだし、フイリピンの俳優もヒロイン役もそつがなく、そこらへんにゴロゴロしている凡庸な作品に比べたら満足度は高い。
でもどうだろう、社会問題を提示しているかどうかとなると、少し表現が甘くないだろうか。例えば農家の嫁問題にしても、ステレオタイプすぎないか。多くの問題を拾おうとしすぎて、課題が甘くなってしまっているような印象を受けた。
フイリピンの問題の扱いや映画の姿勢はよしとする。別の国からみえることもたくさんあるが、それをとやかくいってはいけないとワタシも思う。ただ、農業に関しては、この問題だけはもう少し掘り下げてもよかったのではないか。そんな気がした。
でもね、こんな偉そうなことを言っては失礼だろうと思える、大地康夫や制作に関わったスタッフの熱意が伝わってくる映画だった。
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