「見直してみると、なかなか面白かった映画。だが…やはり。」エスケープ・フロム・L.A. 野球十兵衛さんの映画レビュー(感想・評価)
見直してみると、なかなか面白かった映画。だが…やはり。
ニューヨーク1997のレビューの中で「しょうもない続編」とこき下ろしたのですが、再び観てみると、そこそこ面白いですね。
ピントがズレまくっている未来予想図にツッコミ入れながら観てみるのも楽しいかも。
小型になっているとは言え、2013年の時点でデータの読み書きがまだ旧態依然のディスクだとか。
世を欺くためとはいえ、国家の最重要機密がボタン式リモコン操作だとか。
2022年現在、まだあんな高性能で鮮明なホログラム技術なんてないし。できるわけないよ!できっこないよ!だとか。
一人乗りの原子力潜水艦とか、この先何年経ってもできないと思うし。そもそも作らないし。需要ないし。
なのにその超ハイテク潜水艦のモニターが、相変わらず1997年のグライダーに装備されていたローテクと同じぽんこつだとか。
だが、銃器はかっちょいい!
架空銃のコアバーナー、スコープ付きのノンフルートタイプのM629パフォーマンスセンター。
なのに、序盤であっけなくコアバーナーと、カッチョいいコート失うとか、それは無しの方向で!チェンジで!
で、物語をつまらなくしていた要因はひとえに敵ボス・クエボにカリスマたるべく恐怖感を全く感じなかったことかな。
どう見てもショボい雑魚キャラなのね…( ´•д•`; )
1997のデュークでさえ、イマイチだと思ったのに…
ガイド役・エディーの方がラスボス感の不気味さがあったのに。「実はそうでしたぁー!」みたいな展開にすればよかったのに。よくないか…
あと、クライマックスも、イマイチ面白みに欠けるのな。バスケだとか、その後のお祭り騒ぎだとか。(別にバスケをバカにしてる訳じゃない!)
そう!この映画、クライマックスを用意しすぎなの!サービス満点なの!
「これがええんか!これがええのんかー!」と言わんばかりに。
そこが物語を散漫、饒舌とさせすぎて、面白みを欠いてしまった最大の原因かも。
バスケの次はサーフィンとか、鳥人間コンテストだとか。←な… 何を言っているのか わからねーと思うが
そのサーフィンと、鳥人間コンテスト。あの特撮、あれはあれでいい味出してましたけれど。(予算が悪いんやで…予算が…)
にしてもスネーク、みっともなく拉致られすぎ!
歴戦の戦士のくせして、うっかりにも程があるんじゃね?
よくもまぁ、あれで熾烈な戦場で生き抜いてこられたもんだ。
して、1997のハロルドといい、今作のマローンといい、裏切られすぎ!よっぽど人望ないの?
オフェンスに特化して、ディフェンスがまるでガバガバなタイプなの?
肝心のラストは1997以上に、二重三重にニヤリとさせられるものの、スネークさん、それはちょっとそれはやりすぎやで!の感が。やはりオフェンス上等の人なのね。
して、ようやくの出番の伏線マッチ。
映画のヒーローって、ほんっとタバコ美味しそうに吸うのな。
喫煙者だから、あの一服の美味しさはなんとなくわかるのねん。
吸いたくなった時に持ってない、拾いタバコなんて、最高のご馳走ですもん。
脱線しますが、『孤狼の血 LEVEL2』観てる最中なんて、タバコ吸いたくなってたまりませんでした。
閑話休題。伏線といえば「背が低い」問題。あんだけ言わせてんだから、ストーリーに何か絡めてるかと思いきや、投げっぱなしの自虐台詞なのねん。
スネークを冒涜するような小芝居はいらんねん!
あと、エンドクレジットのデスメタルっぽい音楽は蛇足だったかなぁ。
今作でも、かっちょいいテーマ音楽用意していたのに。勿体ない。
書き終えてみたら何のことはない、やはりこき下ろしレビューなのね…(^_^;