劇場公開日 2012年5月12日

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「自らの子どもを育てるよりも、寄り添い続ける施設職員の姿」隣る人 chikuhouさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0自らの子どもを育てるよりも、寄り添い続ける施設職員の姿

2020年10月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

様々な事情で入所してくる子どもたちにとって、寄り添ってくれる保育士や児童相談員は実の親よりも信頼を寄せ、安心して甘えることのできる存在である  それを知っているから養護施設に勤める職員さんは真剣に子どもたちに向き合っている
普通の保育所なら1年、2年、長くても5年くらいで卒園するし、担任は1年交代であるのに対して、養護施設は18歳までそこで過ごす子も多い  幼い入所時から見守っていると、たくさんの心配、腹立たしさ、憎たらしさを感じる一方で、発達成長の喜びを職員は感じてきたことだろう  添い寝のシーンがあったが、寝る前に絵本を母親に毎日読んでもらうというあたりまえの光景が、施設の子どもたちにとっては甘える相手が日替わりだったりするわけで、職員も朝昼夜、そして泊って子どもたちのあらゆる姿をみていると、愛おしくその幸せを自分の子ども以上に願わずにはおれないのではないだろうか  実親に返すことが本当にいいのか、子どもの将来を考えると、日々職員の皆さんは実子ではない子どもたちのことを本当に真剣に考えているさまが、長期のロケから伝わってきました
制作されて8年後やっと観ることができました(10月1日 十三第七芸術劇場にて鑑賞)

chikuhou