「あなたも、わたしも、すでに全くの自由を持っている。」天使のたまご keiさんの映画レビュー(感想・評価)
あなたも、わたしも、すでに全くの自由を持っている。
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この作品の最大の特徴は、登場する全ての存在に”名前”がない事である。
そして、そのような作品は、この作品を於いて、無い。
朝と夜。水の持つ静寂と、透明で自由な形。夕暮れの郷愁を感じさせてくれる音楽とアニメーションと演出。あの、冒頭の、少女が目覚めて、朝焼けか夕焼けか赤く染まった空と海風を受けながら、頬杖をついて、海辺の町と汽笛の音に遠い目を向けるシーンは、”なぜか”物凄いなつかしさを感じさせる。”僕もどこから来たか忘れてしまった、これからどこへ行くのかも、もともと知らなかったのかもしれない”というセリフがある。ヒトの持つ永遠の罰の1つ”忘却”。私たちは、思い出しているだけなのかもしれない。未来の記憶か、過去の記憶かは、わからないけれど。全ての存在の”名前”を。
なんてゆーふうなことまで、自由に考えさせてくれる全くの自由を持つ作品だと思う。いや、”わたしが全くの自由を持っている”ことを証明してくれる作品であるかもしれない。
それ、プラス、青年兵士のイケメン度が最高すぎる。イケボイス度が最高すぎる。
押井守監督最高!音楽・作画スタッフさん最高!根津さん、兵藤さん最高!
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