「誓いの言葉が活きるとき。」君への誓い ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
誓いの言葉が活きるとき。
多くの方が同様の意見を書いているが、
この映画、現在TVドラマで放映されている物語とソックリ(爆)
どちらが先なの?パクリなの?という疑問はおいといて^^;
ベースとなるのは実話である、というのが驚き。
実際にこんな記憶障害が起こってしまうという事実なのだ。。。
事故や病気が元で記憶喪失…というのはドラマでもよく見かける。
ていよく主人公は記憶が戻るものだが、実話はそうじゃなかった。
この奥さんは最後まで、記憶は戻らないのである(涙)
以前の記憶(夫と出逢う4年前まで)は難なく覚えているのに、
どうして直近の記憶だけがスポッと抜けてしまったんだろう…。
哀しすぎるよなぁ、こんなの。
辛いのは当人ばかりではない。
彼らを知る多くの友人も、普通ならば家族も、こんな現象は辛い。
妻に自分のことを、出逢って結婚して幸せな生活を送っていたと
いう全てを、なんとか思い出させようと奮起する夫。
ところが妻にとっては「知らない人」に過ぎず、敬遠されてしまう。
実家を飛び出し、婚約者とも別れ、人生の道筋を大きく変えた娘の
記憶障害をここぞとばかりに喜び、受け入れようとする娘の家族。
今の夫であるレオの存在を、打ち消して離婚させようとまでする。
…このやりとりを見ていると(そう思った人多いだろうなぁ)
夫婦ってのはあくまで他人同士なんであるx血の繋がりなどない。
両家の親族なんていうものは簡単に子供の味方について、相手側
を罵倒するものである。可愛いのは、あくまで自分の子供や孫だ。
ゲーノージンの離婚劇なんてのを見る度に、親が出てきて云々言う
これぞバカ親!の実態を見る機会があるが、それがいい例。
どんなに愛し合っても、絆を結んでも、何かあればもう赤の他人。
ハイハイ、我が家に帰っておいで…と出戻り歓迎を示すのである。
(だから娘にも出ていかれるんだぞ)
さて…ドラマを見ていても、今作を観ても、一番不思議に思うこと。
この奥さんは、なぜこの夫を好きになったんだろう?
タイプじゃなかったの?一目惚れではなかった?そこが分からない。
夫の方は、どう見ても一目惚れっぽい。だから追うのも分かるけど、
この奥さん方はどうだったんだろう。私なら、もしその相手が運命の
相手だと認識するほどのタイプだったら、おそらく何度も好きになる。
自分の好みなんてそうは変わらないし、変えられない。
好きなタイプは、顔も体格も性格も含めてぜんぶ好きなのである。
それほどラブラブで(ですよね~どう見ても^^;)オカマほられるまで
あんなことしてた(爆)二人でしょ。なのにそこまで拒絶するんかい!?
夫君たちが気の毒で仕方ない…(T_T)
どうすればいいんだろう…困った。二鶴師匠に聞いてみようか。
レオが出した答えは、離婚して、新しい人生を彼女に歩ませること。
それが彼女の幸せになるのなら、家族をまた愛せるようになるのなら、
自分は潔く(いや、ここまでかなり悩んだけどね)身を退いてしまう彼。
それがのちに…どんな結果をもたらすかが見所なんだけど…。
タイトルの意味は「誓い」。
今作で二人が結婚する際に、誓い合った言葉がある。
何度も何度も出てくるその言葉を、噛みしめて聞く意味がある内容だ。
夫婦ってなんなのか。何のために結婚するのか。愛し合うのか。
その総てがギュっとつまっている素晴らしい誓いの言葉がそこにある。
記憶が無くなってしまっても、二人の誓いは永遠に交わされ遺された。
先にも書いたけど、自分が好きになる人はそう変わらないものである。
ピッタリ合うタイプなら、自分の欲と感情が必ず相手に向くものなのだ。
とってつけたラストではないけど、
決して演技が巧いとはいえないC・テイタム(ゴメンねぇ)の目に
みるみる涙が溜まっていくのを、うわぁ~と感動し泣いてしまった。
昔どこぞのアイドルが「生まれ変わったら、一緒になろうね、って…」と
大芝居をうって記者会見(すいません^^;言い方悪くて)したのを思い出す。
生まれ変わろうが変わるまいが、一緒になるなら(すでに)なってるぞ。
(実在のご夫婦の写真、感慨深い。取り戻すのは過去より愛だもんね)