「世之介を見ていて清々しくなる」横道世之介 CRAFT BOXさんの映画レビュー(感想・評価)
世之介を見ていて清々しくなる
イモっぽく、ダサくて、お人好しで、空気が読めず、鈍感で、図々しく、集団行動中に熱中症で倒れ、カメラを撮らせても上手くない、「普通過ぎるほど普通」な、そんな主人公の横道世之介。
1987年から1年間、そんな主人公と交流した人達は、何年か経ってフッとしたときに彼の事を思い出す。誰に対しても偏見を持たない、頼まれたら断れない、人の事を疑わない、純粋に彼女を思い、横にいると不思議とホッとする、そういう世之介の思い出をたまに思い出しては、自然と顔がほころぶ。
ドラマチックな展開や事件が起こる訳でもなければ、、主人公が何かを成す訳でもない。同じ時間を共有した人達の静かな思い出をアルバムのように描いた作品。
ほのぼのとして、見ていて心温まる。平凡ながら、人を信じたり、明るく生きたりすることの大切さ。清々しい作品だった。
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