「スーパーヒーローには、普通なれない」クロニクル うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)
スーパーヒーローには、普通なれない
なんの特殊能力もない少年が、スーパーヒーローになろうとする「キック・アス」はそのままだと、ただの夜回りムービーになるところですが、ヒット・ガールという奇跡のヒロインがすべてを好転させました。
今作は、特殊能力を得た少年が、ただ利己的にその能力を使うとどうなるかという教訓を、シンプルに、ダイナミックに描いてあります。
ユーチューブなどに投稿される自撮りムービースタイルで進行していくストーリーはとことんリアル。そして、彼らの身の回りに起きる出来事も、限りなく等身大で、リアルに進行していきます。
それでいて、大きなテーマは貫いたまま。
むしろ、自分が何者か分かっていないまま世に放たれる若者たちの大部分はアンドリューと同じように、悩み、苦しみ、折り合いをつけられないままその才能を潰していくものなのかもしれません。
爽快感はありません。
個人的には、大好物の部類に属する映画です。
「クローバーフィールド」が苦手な人には、おすすめできません。
2015.7.9
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