映画　スマイルプリキュア！　絵本の中はみんなチグハグ！のレビュー・感想・評価

スマイルプリキュアは変身シーンがふんわりしていて、癒しの力がある印象です。日本の昔話や西遊記、シンデレラをミックスした構成は知的な楽しさがありましたが、ストーリー自体は子供の逆恨みでスケールが小さく、30分番組ならともかく、やや説教くさい脚本もあり、劇場映画としては後半が単調で辛かったです。お嬢様キャラが好きなのでキュアビューティが気になり、黄色だったら完璧だと思いましたが、和風キャラなので青色なのは仕方ないです。牛魔王の男らしいキャラが良かったです。ラストは「まどマギ」のような演出になって、普遍的なものを感じました。

悪役も含めて絵本の全部が好き
という主人公みゆきちゃんの理想を体現した作品
悪役であっても貪欲に出番を求める牛魔王さんたちが男前過ぎる
テレビ本編では割とさらっと流されてしまった悪役三幹部の皆さん
(正体は映画とまた別の絵本の国メルヘンランドの妖精さんたち)
彼らにもきっと牛魔王さんたちのような後日談があったんだろうと思います

ちなみにテレビ本編には、この映画のみゆきちゃんの幼女時代の同時期と思われるエピソードがあります
それと映画とは辻褄が合わないという意見がネットでは一部見られましたが、個人的にそれもまたスマイルプリキュア特有の被災地への配慮と推測してます
つまり公開当時まだ震災から1年半ちょっとしか経っておらず、被災した子供たちが必ずしも映画に行ける状況ではなかった
そこで映画とは別にテレビ用にみゆきちゃん幼女時代の話を用意したのではないかと思うのです
あくまでも推測ですが

初めてプリキュアの映画を鑑賞したが、予想以上に完成度が高いことに驚いた。
特に戦闘シーンの演出・作画が子供向けとは思えないほどカッコよく、思わず見入ってしまった。
ストーリーも絵本という設定をよく生かしていて面白かった。