大奥 永遠 右衛門佐・綱吉篇のレビュー・感想・評価
全32件中、21~32件目を表示
すき家ー!
映画版、TVドラマ版、と観てきたのでこれもとりあえず観る気で
いたんだけど、考えたら原作マンガってぜんぜん知らない…^^;
と思っていたら、劇場に試し読みコミックが!やっぱりと手に取り
読んでみたけど、う~ん…絵面には興味なし(すみません)だった。
今回はドラマ版と連動(ではないけれど)する部分があるものの、
同じ俳優を使って、まったく違う役を演らせているせいで(堺雅人)
ドラマの有功のイメージで今回の右衛門左を見ると、えぇ~!?と
いうくらい人物が違う。堺ファンなら何でも受け入れ態勢だろうけど
あまりに近々に公開されたため、イメージを絡めて観てしまうのは
致し方ないことかと…。堺にしろ菅野(綱吉)にしろ演技に苦労なく、
最初は何で菅野美穂?と思ったけれど、この綱吉はお嬢様上がり。
ちょっと違うけど、これもドラマ流れで彼女が出ていたドラマと少し
被る部分があり(結婚しない)、数多くの男と出逢い交流を重ねても、
本気で愛し合える相手とは巡り会えない将軍の悲哀を後半は絶妙に
醸していたと思う…。ただ彼女、老けるはずなのに老けていかない^^;
とても閉経したとは思えない風貌に、後半、やっと右衛門左と…の
一戦(爆)を交える機会に於いても、あの背中の綺麗さなどあり得ない。
それでも周囲からは「オバサン」扱いって…
なんかそういう年齢の観客に対して微妙に切なさを与える場面多し。
綱吉といえばあの悪名高き「生類憐みの令」。
実際には今作で描かれたような傍からの入知恵(精神論)だったらしい。
Mアントワネットと同じく高い処で何も聞かされず生きている無知を
あとで聞かされてあらビックリ、知らぬ存ぜぬで高貴に暮らせるなら
一生バカ野郎でいた方が幸せなんじゃないか、と思ってしまうところ。
お犬様が蔓延る村中では病が蔓延し、綱吉を恨む村男が彼女を暗殺
しようと潜り込んで、もはや用済みを自覚した綱吉はある決心をする。
しかしそこで、、、右衛門左が。
「好きやーー!!」
…え?なに?すき家って。牛丼が頭に浮かんでしまった。
演技の流れは悪くないのに、なんでそこですき家?というタイミング。
更に後ろから追っかけまわして、好きや~好きや~って^^;、オイオイ。
菅野ちゃん、やめて~離して~の這いずり回りで、そのあと一件落着。
いや、この二人が結ばれるのは非常に自然な(ここまでが不自然すぎ)
流れなんだけど、あまりに延ばされた挙句、唐突にそうなるがために、
口ポカン。そして改めて、この演技派二人、ラブシーンが似合わない。
まぁ元々が男女逆転の大奥。という奇想天外な異色時代劇だけに、
多少の無理難題は往々に任せて楽しく観られるのだが、話の流れが
せっかくのクライマックスに近づき、それでいつ終わるんだ?の疑問を
断ち切るために選んだのが、この唐突なる、すき家告白。なのかなぁ^^;
豪華絢爛、華麗な大奥の舞台を豪華衣装と共に観られる贅沢さ、
しかし綱吉や右衛門左の生き様は計らずもラストまで哀しく描かれる。
ドラマ版(のラスト)の方が好きだけど、それを今作とも巧く絡めている。
(しかし権力を誇示し続けるのも大変だ。女将軍じゃ身体も痛めるしね)
良かったです。
菅野美穂さんは大好きですし、ドラマ・映画も見ていました。
原作はまだネタバレしたくないので先は読んでいません。
今回の綱吉篇は映画を見終わってから読みました。
前半は感情移入するのが少し難しいように思えましたが、後半のテンポの良さはかなり良かったと思います。何度か涙してしまう程でした。
女将軍綱吉の行く末は俺には悲しすぎました。。
そつなくまとまっています
菅野美穂さんは元々かなり上手い女優さんだと思うので、
今回の綱吉も十二分に美しく説得力はあるのですが、
想像の範囲内という印象が…してしまいました。
本当に勝手なワガママを言わせて貰うと、
(脚本の問題かもしれませんが)
よしなが版の綱吉は学才はあるのですが、
基本デカダンスな人なので、
菅野さんの持ち味である理知的な感じや安定感から少し逸脱して、
もっとキワキワの愚かさ、それ故の儚さ、
苦悶を伴った放埒なエロスなど、揺れる感じというのか、
振り幅の大きい危うさを見せて貰えると…良かった。
堺雅人さんもとても素敵ではあるのですが、
TVドラマの方の有功役の方が熱演と感じられ、
右衛門佐はかなり抑えめな印象です。
それから最終的に、これは大人の恋だと思うので、
(脚本と、絵というか撮り方の問題かもしれませんが)
それなりに人生を経て来た後の、味のあるラブシーンという要素も、
もう少し表現されていても良かったかな…と思いました。
特番テレビドラマってとこかな?
微妙…。
わざわざ映画館?
あんまりドロドロした人間関係もなく、表現も中途半端。
世継ぎを生む事だけにしか自分の存在価値を見いだせない女将軍の悩みはわかるけど、それを大画面でみてもね…。
TV 版以上のスペクタクルでもあればいいけど役者替えただけで、イマイチ特徴がない。
あと、どうせ架空話なら菅野美穂将軍をもっとエグいキャラクターにしたほうがメリハリついたのにな~。
残念、な感じでした~。
綺羅びやかさの裏でよじれていく綱吉の心
徳川三代将軍・家光の時代、春日局が組織化した〈大奥〉を男女逆転にした発想と、実在した人物をアレンジする上手さは相変わらずだ。
前作の八代将軍・吉宗篇は質素倹約の時代だが、今作は好景気の元禄期にあたり、御鈴廊下の綺羅びやかさがまるで違う。打掛も金糸・銀糸を使った刺繍が施され豪華だ。菅野美穂の立ち居振る舞いがぴしっと決まって、武家の棟梁たる風格と色気を併せ持つ。桂昌院の袈裟までお色直しがある。演じる西田敏行のアドリブも楽しい。
「生類憐れみの令」など悪政で民衆を苦しめたとされる五代将軍・綱吉だが、偏った寵愛といくつかの不運による政道の歪みを、この男女逆転の「大奥」では、真の愛に飢えた女の哀しさとして描いている。
世継ぎはもちろん、徳川家盤石のために徳川の血を引く子を多く生むことが使命の女将軍。政道よりも子作りを求められる。家畜のごとく男と褥(しとね)を共にしなければならない将軍職の立場に辛いものを感じる。人を愛する自由がない者に、民を愛せといっても無理な話だ。
綺羅びやかさの裏で綱吉の心がよじれていく様子を、堺雅人と菅野美穂が堂に入った演技で物語る。
TV版も含め全作で流れる村松崇継によるメイン・テーマがすっかりシリーズの屋台骨になった。とくに御鈴廊下によく合うメロディとアレンジで、耳に心地よい余韻を残す。
キーワードは『永遠』
『巡り巡って また逢えたなら あなたと恋に落ちてゆきたい』…。
主題歌のこの部分が映画の核心といっても過言ではありません。
舞台は江戸。
徳川七代目・綱吉公が治める御代。
世間では元禄文化が花を開き、それはまさに元禄が徳川の最盛期であることの象徴のようでした。
主演の菅野美穂さんも仰られていますが、元禄時代という設定を受け、前作(徳川吉宗の時代)と全く反転しているのが、将軍・綱吉公のお召し物です。
菅野さん自身の美しさは言うまでもありませんが、今回使用された打掛はそれに劣らない、本当に華やかなものでした。
私が治める日の本は豪華絢爛、天下太平。
私は将軍・徳川綱吉−−−…。
翻る打掛の裾が、悲しいほどそう語っていました。
その裾が廊下の端に消えるまでずっと見つめていた男。
それが、堺雅人さん演じる、右衛門佐です。
右衛門佐は、京都の公家の出でありながら、生活は貧しく、初めて御台所(宮藤官九郎さん)に謁見した際に着ていた黒い狩衣も、糸のほつれた質素なものでした。
それがたちまち大変美しい裃に変わるまで、わずか数日。
彼は、彼自身の美貌と頭脳で、あっと言う間に大奥の実質上の最高位・総取締の座に登りつめます。
貧乏で惨めな暮らしから這い上がり、大奥で思うままに生きてやる。
京の溝鼠はそう誓うのです。
さて、この溝鼠が向かう先にいたのは、世間の噂とは真反対の、小さな小さな将軍様でした。
『将軍とはな、岡場所で女に体を売る男より卑しい女のことだ』
独りぼっちの白い鶴−−−。
その哀しい鳴き声に、右衛門佐は、泥の中から天を仰ぐ自分の姿と相通じるものを感じたに違いありません。
人間には生理的欲求と社会的欲求があります。
生殖し、子を成すことは、食事をしたり睡眠をとったりすることと同じくらい大事な生理的欲求です。
生き物である以上逃れられないその現実。
また、どれほど美しい着物も、いつかは色褪せ破れてしまうように、人もいつかは死んでしまうという事実。
そのような非情で厳しい世の中に、綱吉と右衛門佐の儚い恋はありました。
煌びやかな打掛を脱ぎ捨て御鈴廊下を駆け抜ける綱吉に待ち受けていたのは…。
人間とは。男と女とは。そして、生きるということとは。
右衛門佐の綺麗な眼差しのような問いかけに、深く深く心に刻まれるものがありました。
期待半分不安半分が、満足☆満タン☆更にお土産付きな気分
よしながふみ版「大奥」。
もし江戸時代に男が激減したら、の仮定に基づいて描かれたコミックの映画版。2010年の映画化、2012年のドラマ化に続く第3弾。
実写化はコミック通りの順番であるが、時代はドラマ(家光編)→2012年映画(綱吉編)→2010年映画(吉宗編)の順で下っていく。
2012年のドラマ、映画双方のキーパーソンとして、堺雅人が二役を演じ分けている。
ドラマ版の第一話が「男激減が始まった」ところからで、若い男子しかかからない奇病で将軍・家光が急死。
跡継ぎを巡って争いが起こることを恐れた春日局は将軍の影武者をたて、家光の一人娘を大奥に住まわせ、子どもを生ませることによって、血筋を絶やさないように計画する。
結局、女子しか誕生しないが、家光の娘は正式に将軍の後継者として名乗りをあげ、女子が家督を相続することを宣言する。ここまでがドラマ版。
春日局の思惑のため、大奥という牢屋に閉じ込められ苦しみながらも、自分の生きている意味を作り出そうとする家光の一人娘と、大奥に連れてこられた僧侶・有功(ありこと)の生き様が胸を打った。
映画では家光の次の次の代の将軍・綱吉の治世。
「男の激減は止まらず」、「すでに江戸の町は女ばかりが目につく」が、江戸城大奥は将軍のために男が揃っている。大奥は将軍の父・桂昌院と将軍の正室の勢力に二分されている。
桂昌院が連れてきた伝衛門が綱吉との間に娘を成し、子どもの無い正室は分が悪い。そこで将軍の気に入るような男・右衛門佐を京都から呼び寄せるが。
感情を表に出さず、淡々として狡猾、しかし胸に抱くものは決して冷たいものではない元公家の男・右衛門佐を堺雅人が男の色気十分に演じる。
その別人ぶり、テレビドラマ版の有功と同じ役者が演じているとは思えないほどである。
同じ役者であるからおかしな話だが、顔すら似てないと思うほどだ。
演じ分けでなく、同じ顔をした双子か、よく似た兄弟がいるのではないかと勘ぐってしまう。
年齢もドラマの有功が若者だったのに対し、右衛門佐はお褥(しとね)滑りが迫っている年相応に見える。
もちろん設定やセリフでそれらしく見えるというのもあろう、しかし、なんだか堺雅人の器の中身がそっくり入れ替わっている気がしてならない。
変な気持ちだった。
堺雅人は優男過ぎて、映画で主役をはるには迫力が足りないと思っていたが、どうしてどうして、なかなかの食わせ者だ。
この人の演じる時代劇をもっと見たいと思う。
菅野美穂を映画で見るのははじめてだ。映画のCMをテレビで見たときは、声が頼りないと不安に思ったが、うれしいことにその想像は引っくり返された。
菅野美穂は可愛くて綺麗だ。同時に怖い。怖い目をするし、舞台挨拶でのホヨヨンとした感じから伺い知れないほど、恐ろしく冷ややかな声を出す。
芸達者というのはまた違うが、油断できない女優だ。
==以下、若干ですがネタバレ部分があります==
綱吉の愛娘を失った嘆きには思わずもらい泣きをしてしまった。
引き込まれる。
西田敏行は西田敏行なのだが、本当に魅力的だ。もっと威厳があるように演じるのかと思ったが、身分の卑しい出であることを崩さずに演じていたように思う。
映画ではドラマの玉栄の愚かなところだけがクローズアップされた感があり、ドラマの玉栄に涙したものとしては、有功への愛の結末をちゃんとつけてあげたい気がした。
尾野真千子は予想通り、とても良かった。ただ物語の上では一番の見せ場が無かったので残念ではあったが、映画は綱吉と右衛門佐の物語が終わったところで終わらせているのだな、と納得した。
宮藤官九郎も見せ場が削られていたのは残念だが、うますぎておかしかった。身分は高いが、将軍が全く興味を持たない正室、にはまり過ぎていた。
ニヤッと笑ってもそれほど賢くも見えぬが、それほど小者にも見えないのだから、不思議だなあ。
要潤、桐谷漣、竜星涼、満島真之介、郭智博、永江祐貴、三浦貴大などはそれぞれ若く、美しいだけでなく、気弱だの、ずるいだの、妖精のようだの、小心者、妖しい関係の二人、敵を取りにきた、などのそれぞれの役柄にピタリとはまっていた。
出番は少ないが牧野の市毛良枝、右衛門佐の母の由紀さおりもいい。
ほめてばかりだが、もう一つ。
ドラマ版で不満なのが衣装と美術だった。予算の関係もあるだろうが、特に衣装はもう少し何とかならなかったのかと思っていた。
今回、その不満を補って余りある衣装の豪華さだ。
綱吉の打ち掛けの柄は大胆で、品があり、センスがいい。
彼女が長い裾を取り回して歩くたび見惚れてしまう。
美術も襖に描かれた絵の美しいこと、近くに寄って見たいものだ。
最後の最後に不満な点。
タイトルの出方があんまりだ。
テレビでもお馴染みの大奥の文字と紋が出てくるが、もっと重厚に出してほしかった。
しかし、その直前の「私は鼠だ」のセリフと共に右衛門佐の目が光るのには、ドキッとして緊張感があった。
こう書きながらも、もう一度見たくて仕方が無くなっている。
つい最近まで家光と有功の愛に涙していたのに、浮気しているようで心苦しいのだが、今私の頭の中は「大奥 ~永遠~」のことでいっぱいなのだ。
テレビ版では白堺、映画では黒堺
原作未読、テレビ版「大奥 誕生 有功・家光篇」は見てました。
男の乳首しか出て来ませんがw R指定ではないものの艶かしいシーンは結構あります。
そこのところは心得て鑑賞を。
テレビを見てなくて原作も読んでない人にも
そこそこ解るストーリーだとは思いますが
知ってた方が(見てた方が)よりよく見られます。
なんといっても堺雅人さんと菅野美穂さんの演技が
良いです。テレビ版での有功(堺雅人さん)は菩薩のような役でしたが
映画では黒いです。西田敏行さんや要潤さんはどちらかというと
くすっと笑えるシーンをもたらしてくれます。
演技やストーリーにこれといって不満はないのですが
老けメイクの中途半端さで減点です。
ストーリー内容の重厚さではテレビ版が上をいってました。
原作・プロデューサーともに女性ですが
いろいろな意味で「女性って残酷だなあ」と感じさせる
内容なので鑑賞後の爽快さはありません(^_^;)
テレビでも映画でも主題歌はMISIAですが
これはもう文句なしに良いです♪
菅野綱吉の哀しい女将軍が見事
プレミア試写会にて。
出演者登壇で、案外近くで見れたのがラッキーでした。
菅野美穂さんや尾野真千子さん、着物姿も綺麗でしたし、
堺雅人さん、要潤さんら、男性陣の紋付袴姿もよかったです。
それに、西田敏行さんは、最高のパフォーマーでした。
肝心の作品は、なかなか切ない作りです。
綱吉といえば、犬将軍・色ボケ的な印象ですが、
この作品でも、毎夜男をはべらす女将軍ではありますが、
可愛らしかったり、時として残酷だったりと、
そうせざるを得ない哀しい女将軍を、菅野が見事に演じてます。
また、堺雅人の右衛門佐は、公家でありながらも、
毎晩女に身体で子作り対応、そして大奥でのし上がる男を
キリッと演じています。
尾野の吉保、西田の桂昌院も、とてもよかったです。
あと、ちょい役ではありましたが、三浦貴大さんが存在感ありました。
西田さんに関しては、出るとなんだか笑っちゃうんですよね。
まぁ、若干そういう役の表現なのかもですが。
右衛門佐と綱吉の一夜の出来事が、題目の~永遠~だと思いますが、
切ない気持ちになります。
ただ、個人的には、TVの『大奥~有功と家光』の方が好きです。
二人の心の繋がりや、個人的には、春日局の実子の正勝が
本当に切なくて切なくて、後半では毎回泣かされていました。
個人総評
物語としてはよかったのですが、
色彩も特に打たれるものはなく、豪華絢爛!という感じもあまり無く、
映画館鑑賞でなくても充分と思われます。
本当の幸せは愛してるで繋がった時である
愛とはなにが権力よりお金より恋♪それを選だ男は心から信じ合えたら何もいらないそれを選んだ女心が全てへ繋がる導く。私から家族でも良い恋人でも良い友人でも愛してる人と観に行って下さい新たな幸せ見つかります♪ヾ(*''*)
全32件中、21~32件目を表示