ブラック・ジャック ふたりの黒い医者のレビュー・感想・評価
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BJ&キリコの異色タッグvs悪魔の細菌
BJとキリコの信条の異なる二人のアウトロー医師が製薬会社とテロリストの暗闘に巻き込まれつつ悪魔の細菌「サタン」の謎に挑み、その陰謀と真実に迫る物語。
コロナ禍を経たいまとなってはその予見めいたところなどひときわ感じ入るものがあります。
公開はコロナ禍を遡ること15年、感染率死亡率の高い新種の細菌なんて幾多の伝染病を克服した日本ではフィクションに感じられた時代だったなあとなんとも言えない気持ちに…
いくつかの原作エピと人気キャラをピックアップし大きなドラマへと再構成してあり原作ファンにとってはそのあたりも楽しみどころ。
なお孤島の秘密施設が舞台なのは原作「恐怖菌」通り。。。
作品を見てどのような感想を持つのかは十人十色だし自由ではあるとは思いますが
公の場で評点を入れるのであればおおよその人間が納得する物差しを持っていてほしいもの。
不当に低い評点になっているので見かねた部分もありましたが、
BJの声は大塚明夫さんでハマり役と思いますし(ヤングBJから入った層には違和感?)
今では不可能なレジェンド声優の共演も見どころで、水谷優子、野沢那智、小林清志、富田耕生、内海賢二…そして音楽の冨田勲…(敬称略)綺羅星のごとき顔ぶれが揃った最後期の作品ではということだけで十分満点に値します。
ただそういった熟練陣の中では熱演ではあったものの作品のキーマン、ロックを演じた石垣佑磨(のちの二代目ギャバン)、その恋人役の平山あやがキャリアの浅さゆえ浮いてしまっていたきらいはあったかも…ここでやや減点。
ここは無難に人気イケボアイドル声優でも配役しておけばよかったかもですが劇場版ということで営業サイドやタレント事務所の謎の力がかかったのでしょうね…
ただキリコを演じた鹿賀丈史、ゴア社長を演じた大和田伸也は俳優畑とはいえさすがの馴染具合でキャリアの幅を感じました。
…でも贅沢を言えばゴアは大平透さんなら完璧だったかも…ですがタイミング的にお仕事を減らされた時期のようだったのがやや残念…
声ばかりを評価するようなレビューになってしまいましたが、複数エピソードを90分でコンパクトに纏めつつ各キャラにきちんと見どころを用意する手腕はさすが手塚眞監督、原作者である父君のいわんとした作品のテーマもきっちりと押さえた構成です。
作画も熟練の杉野昭夫とあって隙がない。手塚タッチを再現しつつ要所要所で杉野演出が冴え渡ります。
構成上で必要なアレンジ以外原作の持ち味やキャラを損なうような手を加えていないのも大事なところですが、ふと思うのは手塚治虫先生存命だったら、大胆なアレンジやオリジナル要素を加えつつ原作を長編にリファインした(のび太の恐竜のような)作品を自ら陣頭に立って作っていたのかもなぁなどとも夢想したり…
キャラがゴツ過ぎ&ショボい孤島もの!!
大塚明夫のブラックジャックはマッチョ過ぎて違和感を感じます。どのキャラデザも骨太でゴツく、画面が狭くなっています。TVスペシャルで十分の内容だと思います。現実ではゲイツとWHO、各国政府がグレートリセットの為にコロナを撒いているので、本作は話のスケールが単なる孤島ものになってしまい小さいです。テンポも悪いです。タイトルも特に象徴的ではなく、観客の倫理観に迫るものは全くありません。ああ原作を読んでみたいなと言う気分にはならないので、一連のアニメ化は失敗だと思います。
ジャック・ブラックもブラック・ジャックも大好きです。
当時のTVアニメ『ブラック・ジャック』は一度も見たことがない。以前に作られた長編アニメを数本見た程度です。実写版では本木雅弘や加山雄三、隆大介、古くは宍戸錠まで演じているほど人気のある手塚治虫作品。原作コミックが好きなので、アニメや実写版を今まで敢えて見たいとは思わなかったのですが、2005年は『ミリオンダラー・ベイビー』や『海を飛ぶ夢』などで安楽死を考えさせられることが多かったので、安楽死問題の締めくくりとして鑑賞しました。
ドクター・キリコ。彼の安楽死に対する考え方は、原作に夢中になっていた10代の少年にとってはショッキングなものでした。大学受験の時期、金沢大学医学部の二次試験の小論文ではテーマが「安楽死について」でした。しかも二次試験は小論文のみなのです。「これなら書ける!」と医学部を受ければよかったと友人と話し合ったものですが、一次試験の点数が圧倒的に足りないだろうとバカにされたことを思い出しました。そのくらいDr.キリコの影響力が強かったのです。
手塚治虫先生の息子眞氏がオリジナルの視点を取り入れたという今作。三つの有名なエピソードから始まり、原作をアレンジした孤島での細菌兵器研究所が中心となっています。爆弾テロや細菌兵器など、子供に理解できるのか?と疑問に思いつつ、社会派要素を取り入れた部分は上手く作られてますが、安楽死問題に関してはちょっとあっさりしていました。また、ほんの数秒のシーンでしたが、黒男の少年時代の映像が涙を誘います・・・
尚、同時上映の短編『Dr.ピノコの森の冒険』は完全に子供向けでした。
【2005年12月映画館にて】
生き死にはものの常、運命は決まっている。 死神キリコのエピソードを...
生き死にはものの常、運命は決まっている。
死神キリコのエピソードを集めた劇場版。ブラックジャックの諸行無常。死には抗えない。
読んだことある人なら知ってる話の連続でしかないのかも。
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