「愛と憐憫しかない」私が、生きる肌 未佐緒00さんの映画レビュー(感想・評価)
愛と憐憫しかない
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原作を読んでいたので、大まかな内容はわかっていました。
それでもかなり楽しめまるし、展開が気になりました。
観る人を選ぶ内容だと思うのです。
自分としてはただ、ただ、医者が哀れでした。
彼の妻と娘の災難は悲劇だと思うのですが。
自分から招きこんだという感じがします。
妻は浮気さえしなければ事故にも遭わず、全身火傷で、あんな姿になることもなかった。
娘は薬を飲んでいなければ、気が狂う事もなかったと思うのです。
愛する妻と娘が悲惨で惨めな姿に落ちぶれてしまっても医者は自分の人生から二人を排除することも見捨てる事もしなかった。
復讐として彼は二人の人間を自分の兄弟をピストルで、娘をレイプした男を性転換させます。
妻と同じ顔に整形したという事実。
純粋な愛、執着、彼自身も分かっていなかったのではと思います。
彼の今までの患者は妻に似ていると指摘されたことから、なんとなく、そう思ってしまいました。
原作では監禁状態が長くてホルモン注射、薬の投与、阿片も与えられています。
映画だと、そのあたりはさらりとした感じです。
男性なら自分がベラなら医者は殺されて当然と思うかもしれません。
でも自分はただ、ただ、哀れに思うだけです。
できるなら原作のような結末をと、望んでしまうのです。
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