劇場公開日 1973年12月29日

「気合い入れろばかやろー」日本沈没(1973) tさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0気合い入れろばかやろー

tさん
2019年5月5日
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金をかけてまじめに作った、日本発のSF映画って感じ?シン・ゴジラ好きなら観て損はない。

映像頑張ってる。CGがない時代にも関わらず、迫力のある映像が凄かった。というのも、東京のミニチュアを壊すだけじゃなくて、災害における一般人目線の特撮シーンが結構多い。車が爆発したり、人が火だるまになったり、逃げ回る群衆がごった返したりと。。。どうやって撮ったんだ。まあ多分力ずくで、物量の力で撮っんだろうが。さすが東宝の力作。

あと、本当に日本沈没しちゃう話なんですねコレ。そこに驚いた笑。だってさ、この手のSFは、なんとかして未曾有の危機を回避し、一件落着的なクソみたいな映画多いじゃん。
この映画は、これでもか!というくらいに人が死に、津波が押し寄せ、丹波哲郎はプライドも何もかも捨てて他国に救済を求め、本当に日本列島は沈む。そしてラスト。日本人が難民になるという展開。いやはや、なんとも爽快。ちゃんと政治を描いてる点もえらい。いや、別に普通のことなんだけどさ。今の日本映画にはないじゃん?こういうの。頑張ってたのはシン・ゴジラくらい?

でもさ。ラストの日本人が難民になる下りは良いメッセージだと思うんだ。日本人はもっと外に出た方がいいと思う。列島に安住してないでさ。人のこと言えないけどさ。そろそろ内需だけじゃ食えなくなるよ?グローバル化した現在だからこそ、切実なメッセージとして受け止められました。

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