「あの呼び込みはどうなんだ。」レンタネコ ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
あの呼び込みはどうなんだ。
いつもの荻上直子監督が帰ってきた感じ^^;のする映画。
私的には、かもめ食堂と、前作のトイレット、くらいしか
うわ~v良かったと思える作品がないんだけど…。
この監督独特の不思議感がどのくらい醸し出されるかで
私には好きか嫌いかが分かれるようだ。
で、レンタネコ。
…はて?何のことかと思いきや、レンタルするネコなのね。
淋しい人にネコを貸し出している女性のお話だった。
市川美日子はピッタリこの役にマッチしておりハマり役。
脇を固める「心に穴のあいた人々」もみんな個性的で面白い。
…が。心に響くほどネコのことは描かれていない。
ネコはただ漠然と、そこにいるだけ。歩いているだけ。
寝ているだけ。食べているだけ。あはは…それでいいのかぁ。
可愛いといえば可愛い。ネコ好きには堪らないのだろう。
私はどちらかというとイヌ派なので、あのまったり感よりも
「御主人がすべてです!」度満載のイヌの目にやられてしまう。
まぁ~どちらも人気のペットには違いないのだろうが、
最近(昔からか)人間の癒しの小道具にされているイヌネコ達。
お年寄りが、更にお年寄りのペットを飼う(今作にもあった)
そんな二人連れを見て…どちらが介護してるのか考えてしまう。
そんな光景をよく見る。
でも、愛玩動物なんだから、それでいいでしょ。と言われれば
確かにそれまでだ。看とることが何より大事なのだ(そこ共感)
ペットと過ごせる楽しい時間は長いようで短い。
主人公サヨコの家の庭に、幾つものネコのお墓があった。
豪華なペット霊園にでなく、ひっそりといつも見える場所に。
静かに素朴に人生を全うできることが動物にも必要なのよね。
ああいうスタンスは、おそらく動物たちにも心地良いはずだ。
飼い主からの圧倒的な信頼と愛情。他人に貸し出せる、と
いうことは、人間の子供でいえばひとり旅をさせるようなもの。
いや~楽しかったよ。って帰ってくる日が来るか来ないか。
そんなことより、楽しい毎日を彼らにも送ってもらいたいのだ。
人間さまは大いに身勝手だけど(爆)
サヨコのように分かってくれる飼い主さんもいるわけだから、
ど~かひとつ、これからも人間さまを癒し続けてあげてね。
でもこう言っちゃなんだけど、
「結婚」はどうなるんだろうね…。ネコ好きのジンクスってさ。
(小林克也はネコも好きなのね!しかしあの歌…^^;何なんだ)