劇場公開日 2013年8月9日

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「日本のロボット特撮作品をハリウッドの技術で本気で作ったらこうなるんだな」パシフィック・リム といぼさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5日本のロボット特撮作品をハリウッドの技術で本気で作ったらこうなるんだな

2020年3月10日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

友人からの勧めで鑑賞。
ロボットアクション映画であるというくらいしか事前知識はありませんでした。

観てみてビックリ。まるで日本のロボットアニメや特撮作品のようなアツくて迫力のあるロボットバトル映画で、ところどころにデル・トロ監督が日本のサブカル的ロボット作品に影響を受けているというのが、敵として登場する巨大な生物を「KAIJU(怪獣)」と呼んだり、日本人女優の菊地凛子がメインキャラクターとして出演しているなどの日本的な要素からも伝わってきます。最新のVFX技術によりバトルシーンも大迫力。日本人にも比較的受け入れやすい作品のように感じました。

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2013年に深海の裂け目から突如出現した巨大な怪物「KAIJU」。人類は存亡のために団結し、KAIJUに唯一対抗できる人型戦闘兵器「イェーガー」を開発する。最初のKAIJUの出現から10年の月日が経った時、KAIJUとの戦いによって兄を喪った元イェーガーパイロットであるローリーの元に再びパイロットになってほしいとの依頼が来る。失意のどん底にいたローリーであったが、再度パイロットとしてKAIJUに立ち向かうことを決心する。
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この作品の監督であるデル・トロ氏は、「マジンガーZ」などのロボットアニメや「ゴジラ」などの大怪獣映画が大好きで、自他共に認める「オタク」監督です。このパシフィック・リムを「子供の頃からの長年の夢」と語るくらいに怪獣とロボットを愛し、ありったけの情熱を持って映画を作り上げてくれました。

この映画は冒頭から結末まで、息をつく間も与えない怒涛の展開と圧倒的な情報量が押し寄せてくる。上映時間は130分の内容だが、とにかく展開が早くてダレる隙を与えないくらいに盛り上がる場面が連続で繰り広げられるので、実際の上映時間よりも長く感じました。もちろん退屈だから長く感じたのではなく、ストーリーや展開の密度があまりに高いため長く感じてしまうのです。
最近見た映画だと、日本のアニメ映画「プロメア」と似たような作品に感じました。こちらの作品もとにかく展開が早くてとことん熱血で、製作陣の情熱までもが伝わってくるぐらいアツい作品です。パシフィック・リムが面白いと感じた方には「プロメア」もオススメです。

例えるなら「日本のロボット特撮を超一流の監督と超一流の俳優陣と超一流のスタッフが作成したらこうなった」という感じ。

めちゃくちゃ面白いです。本当にオススメです。

といぼ:レビューが長い人