ゼロ・グラビティのレビュー・感想・評価
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この静寂を爆音で聴きたい。
僕はこの作品に「魂の開放」だとか、「永遠の孤独」だとかを期待して観に行ったが、見事に期待を裏切られた。
もっともそんな期待を勝手に抱いているほうがバカなことはわかっているのだが。
SFでない宇宙を舞台にしたヒューマンものなんてそう易々と切れるカードではない。こういった完全なエンタメ作品でそのカードが切られてしまった事が悲しい。
確かに映像やカメラワークはもの凄いが、どんなにおいしいパンでもごはんのおかずには成りえない、ということか。
いや、ふつうにおもしろいんだけどね。
初の3D鑑賞
ストーリーは想像読めちゃいますが…宇宙空間を漂う雰囲気はメチャンコ新鮮でした。
3D画面は薄暗くて宇宙空間映像にはハマっています。
あっという間でしたが楽しめました〜!
さすがハリウッド映画っす。
希望とは違ったが。
船外活動のとき、見える地球の美しさに目を奪われてしまう。
成層圏になかに存在する奇跡のような星とそのはかなさ。
真っ暗闇のなかに浮かんでいる地球。
それを見るとき、人は神の目になる。
その経験がその後の彼・彼女の人生に大きな影響を与えるという。
立花隆の「宇宙からの帰還」にはそんなことが書かれていた。
だから、僕も期待していたのだが・・・
そんな映画ではなかった。
監督も言っているように「この映画は哲学的な要素はない。
ただ、ジェットコースターのようなスペースエンターテイメントである」
そうなんだ。そういう目で見るべき映画だと割り切るなら、
非常によく出来た映画である。
いままでにない映像表現がたくさんある。
まず、第一に映画というものをよく考えた作品だということ。
映画館は、自分の視界すべてがその映像だけが見える。
音響も他のものは完全にシャットアウトしている。
大きいのが館内が真っ暗闇だということ。
そう、宇宙の世界に実にマッチしている空間なのだ。
だから、テレビでは絶対に味あうことができない空間。
DVDで見たとしても全く違う作品になってしまうだろう。
それに3Dであること。
3Dの欠点は、現実世界のなかの人間を薄っぺらくしてしまう
のだが、宇宙空間の非現実世界にはとてもマッチしているのだ。
それによかったのが、ふたりの会話だろう。
とくにジョージ・クルーニー演じるベテランの宇宙飛行士。
極限状態にあっても、ユーモアを忘れない。
「僕に近づいたときドキッとしなかった?あまりにきれいなブルーアイに」
「そうね。すてきだったわ、そのブルーアイ」
「そうだろう、でも本当は茶色なんだけどね」
そんな大人の会話が、サンドラ・ブロック演じる宇宙博士を、そして、観客を和ませる。
そして、その女性博士、サンドラ・ブロック。
いろんな女優がこの役をしたがったようだ。
例えば、アンジェリーナ・ジョリーやナタリー・ポートマン、
スカーレット・ヨハンセン。
ジョリーが演じたとしたら、もっとセクシーになるだろう。
ポートマンたちなら、その若さ故の未成熟さが際立ったのだはないか。
それはそれで面白いかも知れない。
でも、その息づかいだけで、僕らを緊張させたり、
ほっとさせたりするサンドラ・ブロックの演技は素晴らしかったと思う。
ポップコーン勘弁して
タイトル、「グラビティ」でいんじゃねえか。いやむしろ「グラビティ」だろ。
その前にこの映画だけは巨大なIMAXで見ようと往復券2000円近い金と時間を掛けて見にいったが、上映直前に現れた隣りの無神経なポップコーンバカによって冒頭の宇宙の静寂は破られ、更に流し込むビール臭にも破られ、最後はクライマクスでそこに溜まったカスを飲み込む仕草で木っ端微塵に砕かれた。映画館では映画よりポップコーンが大事な人がいるのは理解しているが、この無慈悲な仕打ちは何とかして欲しい。
ということでIMAXの迫力をポップコーンが一気にかき消すということもあり、期待が高まってたばかりで向かったが一向に没入できず。
多分、素晴らしい映画だったと思う。
圧倒的映像
本当にどうやってとったんだか?物凄い映像美
宇宙ってこんななんだ!音ないんだよね。ガンダムとか宇宙戦艦ヤマトの世界と真逆なんだね!
感心してしまった。物語は単純何だけどその単純さをあそこまでしてしまうんだから、やっぱ凄いね、この映画。
それと、宇宙飛行士がものすごい困難にあっているにもかかわらず、地球は綺麗なんだな。どこまでも綺麗。オーロラまで出ちゃって。人間の生き死になんて、音とない宇宙にとってはどうでもいい話なんだと感じました。
人間は小さいな…………。
素晴らしい
思えばこの映画は、主人公のライアン・ストーン博士の役の争奪戦があったはずで、そのときから考えると、よく完成にこぎつけたものだ。
そのアルフォンソ・キュアロンの情熱は、フィルムに見事に焼きつけられている。
映画のプロが「どうやって撮ったんだろう」と不思議がるオープニングの超長回し。いろんな監督が無意味にやる長回しとは違って、この長回しで我々は宇宙空間にいることを認識させられる。その威力は終盤まで持続する。
結末はある程度予測できるものの、映像が見せるその世界観は、生き物の本能を揺さぶるもので、あらためて、生を受けた意味を考えてしまう。
映像で物語る映画監督。アルフォンソ・キュアロンは本作で、間違いなく映画史に残る映画監督としてその名を刻むことになるだろう。
そして、僕は、何か落ち込むことがあったときこの映画を観ることになると思う。
映画には、ある種の力があると、常々思っているが、今日はそのことをあらためて思い知った。
素晴らしいものを見せてもらった。
ふわふわぐるぐる
地表から600キロメートルも離れた宇宙で、ミッションを遂行していたライアン博士(サンドラ)とベテラン宇宙飛行士マット(ジョージ)。
すると、シャトルが大破するという想定外の事故が発生し、二人は一本のロープでつながれたまま漆黒の無重力空間へと放り出される…
宇宙ものSFサスペンス。3Dにて観賞(゜ロ゜;
登場人物は主に2人(1人)。クレジット三番目はエド・ハリスだが声のみ(^^;
ストーリーは単純、不慮の事故でスペースシャトルがぶっ壊れ、残った2人が何とかして地球に帰ろうとする話。
これだけの話を2人の登場人物で引っ張るのは困難だが、映画の目玉である体験型ふわふわ宇宙空間と映像美、畳み掛けるピンチで無理矢理持たせる(。>д<)b
どうやって撮影したんだ!?と思われる宇宙空間での無重力状態撮影。
最新鋭撮影機器の惜しみない投入とLEDを使った特殊照明で実写とCGを合成し可能に…
主演も最初はアンジー、他マリオン・コティヤール、ナタリー・ポートマン他だったが降板などでサンドラに。男優もロバート・ダウニーJrだったが、降板でクルーニーに。
ストーリーは薄いとはいえ、宇宙を「死」、地球を「生」としたメタファー、宇宙船内でのサンドラを胎児ポーズにさせ子宮内を表現したり、ラストも海から陸地へと「生命誕生」のメタファーなど色々工夫している。
また、長回しが多く緊張感を持続させる撮影法も見所。
まあ最大の見所は大気圏突入シーン!!
これは鳥肌が立った( ;∀;)
このシークエンスは初代ガンダムがザクとともに大気圏突入回へのオマージュだろう(ウソ)
それにしても、今年のハリウッド超大作は「パシフィック・リム」のギレルモ監督といい、本作のキュアロン監督といいメキシコ人監督の躍進が目立つ♪
両作に共通するのはガンダムだが…(たぶんウソ)
ストーリーや宇宙での行動は突っ込めるし、展開やオチはお約束USA!USA!なので、賛否両論だろうが、遊園地型&映像美映画としては最高峰かと(゜ロ゜;
ただ、家でDVDで観るとたぶんダメ映画になると思われる…
チョット期待しすぎたかな〜
確かに面白かったです。
まず、宇宙映像がすごい。はじめ、少し船酔いします。
それに次から次へとおこるアクシデントもすごい。音響効果もバツグン!たったふたり、ほぼひとりの出演で90分ってのもすごい。
映像も科学的にみてもとても理にかなってるらしいし。
けど、アメリカじゃ批評家もぜっさんでSF映画で初のアカデミー賞って騒がれてるみたいだけどそこまで奥深い?
確かに息つく暇もないくらいジェットコースターなお話でした。
あとアバター以来に3Dの仕上がり満足な作品でした。
ぜひ大画面で!
理不尽なまでに素直な世界「宇宙」
宇宙空間は振動を伝える気体が無い。
無重力である。
ごく当たり前の宇宙の認識を忠実に再現した作品はあまり多くない。
そのことについて観ている側もツッコミを入れない。スターウォーズの派手な戦闘シーンが無音だったらどうなるか、想像しやすい。
ただ、この映画がメインとしているのは「宇宙」という魅惑な、そして理不尽な世界の再現だ。
そこはまさしく人智を超えた世界。その世界に放り出されたらどうなるか。
実際に問題として取り上げられている宇宙ゴミは、この映画では忠実にその宇宙の理不尽さを表現する要素。
時速3万キロという速度で飛来するかつての宇宙船や人工衛星の成れの果ては、ネジ一本でも拳銃以上の破壊力を持っている。
それが他の物体に衝突すると、砕け、割れ、そしてその破片が再び時速3万キロで地球の周りを回る。
空想ではなく実際にそれが今起こっている。はるか上空で。
そして宇宙は理不尽なほどに素直だ。
人差し指が物体に触れると、触れた時の力によってその物体から身体が遠ざかる。
止まることはなく、新たに力を加えないかぎり、触れた時の力が永遠に働く。
そしてその力を生み出すためには人間の身体だけでは不可能。
この理不尽なまでに素直な世界で生きて還るためにもがく映画がこのゼログラビティだ。
ライアンとマットの2人だけという大胆な出演者数は、よりわかりやすく、故に恐怖を与えるにたる非常にシンプルな構成であり、
無音を忠実に再現した宇宙空間の表現が恐怖に拍車をかける。
また、単に宇宙が持つ恐怖の要素とは違う、主役のライアンの極めて人間的な心情が、宇宙と地上の印象を与える意味深なメッセージにも読み取れ、宇宙とのギャップを感じるものにもなっている。
残念だったのはBGMが前に出過ぎることか。
エンターテイメントを気にしたのか、BGMによる演出が過剰気味で、恐怖のベクトルが本来あるはずのない“音”によるものな部分が多い。
それを差し引いても、状況、映像から存分に恐怖を演出しているから別にいいのだが・・・
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