「壮大な神話の完結」シン・エヴァンゲリオン劇場版 ひろみちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
壮大な神話の完結
ファンでもなく、最近アニメを一気に見てその流れで新劇場版を見て気になって見ずにはいられなかった今作品。あっぱれでした。
エヴァシリーズは難解な点が多く、複雑な解釈を求められる。そのため理解できていない点や疑問に残る点があるままの鑑賞で、結局分からない部分も数多くあった。てか解説見るまで最後らへんとかは理解出来なかった。
それでもこの超大作の最後にふさわしい傑作だったんじゃないかと思う。世界を壊したすべてぎ自分の責任であり殻に閉じこもってるしんじがトウジやケンスケと話すことで立ち直り、自分のケジメをつけるとヴンドーに戻ったこと。ネルフのなかでしか生きれなかった綾波が人間の心に触れて温かい心を持ち始めること。そんな綾波が目の前で消えてしまうこと。あすかのエヴァに対する想い、ゲンドウのユイに対する壮絶な愛。人類全てを消してまでもユイに会いたいという想い。みさとさんがシンジを庇って撃たれること。自分を犠牲にみんなを助けること。まりがシンジをどこまでと探しにいくと言ったこと。最後に救ってくれたのはお母さんユイであったこと。そして、エヴァのいなくなった世界で行こう!と言って走り出したこと。など、名シーンの宝庫。
詳しいこと、細かいことはたくさんあるけど、最後に生きることに気持ちが前向きになってくれたこと、それだけでも心が幸せなのかもしれない。いろんな人の思いを知ってこれから新たな人生が始まるんだと、そう思った。
個人的に第八村で綾波が人間の心に触れて感情を覚えていく場面はとても好き。シンジがトリガーとなって引き起こされたサードインパクトで多くの人がいなくなった一方で、残された人々が協力して自然と共存しながらたくましくいきている。そんな人間味あふれる場所だったからこそ、綾波の心に変化ぎあったのかな。
そしてあすかの使徒解放。左目に封印していた使徒を解放してまでも人類を救いたいという想い。自分が人に戻れなくなってもこいつを倒すんだという強い思いに胸を打たれたよ。
20年の歴史に終止符を打つと同時にこの映画を見るものに安らぎと興奮とじわーっという余韻を深く刻んでいく物語。壮大な神話。