「感謝以外の言葉があるのか」シン・エヴァンゲリオン劇場版 mさんの映画レビュー(感想・評価)
感謝以外の言葉があるのか
にわかファンです。私が小学生だった頃に兄の影響でこの作品と出会いました。今では誰もが知られたエヴァンゲリオンですが当時はどこか得体の知れないコアなアニメファンしか需要がないんじゃね?と思えるような作品でした。それが反対に興味を惹かれ、今の今までエヴァンゲリオンという作品がここまで大きくなった要因だと思えます。当時、中学生になった私は劇場版まごころを君に、を観たときはもう今まで味わったことのない複雑な気持ちになりました。「人間の精神の行き着くところまで行くとこうなるのか…」と、大人になった今、当時の気持ちの表現をすればそんな心境でしたネ。笑 そして時は経ち2007年。衝撃。新エヴァシリーズの開始。序、破、Q、そして最終作𝄇。それまで2〜3年の周期で公開されていたにも関わらず音沙汰が突如消え、さらに延期なども重なって私の脳裏から新エヴァンゲリオンの存在を忘れかけていたある日。今流行りのハ◯スク◯ブで最終作が公開していることを知る始末。Oh my god…。今週末観に行こう…!そして今日、ようやく観賞することができました。(話はさらに逸れますが笑)自宅を出る前に残酷な天使のテーゼをアカペラで熱唱し、映画館に向かう車内でもBGM「残酷な〜♪」と「Fly to the moon」を流しながら「あぁ、今日でエヴァンゲリオンが終わってしまうのか…。」と思うと、おっと…。車内で涙が、。そしてここでようやく本作品のレビューに移らせて頂きます。笑 簡潔にまとめます。予告編も敢えて見ずに、本編を観賞したので冒頭から見入りました。心から泣けるシーンがいくつもあって終焉を迎えるまで何度も涙を拭いました。ミサトさんとシンジくんの関係の修復、アナザーインパクトを止めるべく立ち向かうシンジに心の声を発する鈴原の妹サクラ、幾度となく勇敢な姿を見せつけてきてくれたアスカがまたもや13号機に向かって命を顧みずに立ち向かうシーン、碇ゲンドウとシンジのようやく親子としての心の距離を埋める対面シーン、ミサトさんの死、シンジの成長、空想の世界であるスタジオの背景に写るTV放送時代の描写コマ送りシーンなどは特に泣けました。
まだ14歳という少年がいきなりお父さんに呼び出されてエヴァに乗れ。と言われてから今まで26年。紆余曲折ありましたがこうしてエヴァンゲリオンという超大作が一つの幕を閉じるというこの瞬間を共に過ごせて悲しいような嬉しいような複雑な心境では今ありますが、ですが私が生きてるこの時に新世紀エヴァンゲリオンという作品と巡り会えたこと。心からの感謝と御礼を庵野秀明監督、作品を手掛けたスタッフや声優の皆様方、そして作中に生きる魂の込められた登場人物達。本当に「ありがとう」。新世紀エヴァンゲリオンは世代を通り越してこれからも愛と希望と夢を与えてくれます。