「有給を取って観に行くほどでもない。鬼滅に及ばない」シン・エヴァンゲリオン劇場版 Esumiさんの映画レビュー(感想・評価)
有給を取って観に行くほどでもない。鬼滅に及ばない
TVシリーズは全話視聴し、リアルタイムで旧劇も観た人間の感想です。
Qがひどい出来だったので不安を覚えつつ、それでもエヴァの終わりを観ることができる興奮で昨夜は寝られませんでした。
3/8の初日、新宿ピカデリーの初回で観てきました。
結論から言うと落胆しました。初日に2回見るつもりでチケット予約してましたが、2回目を見る気になれず帰宅しました。もう二度と見ないでしょう。
別にアスカが誰とくっつこうと、シンジがマリとくっつこうと、そこはどうでもいい。
映画としてどうなの!?って出来でした。
シンジのクラスメートたちが生きてたところは嬉しさよりご都合主義を感じてしまいました。Qはシナリオの都合にキャラクターが振り回されてると感じたけど、それは本作も同じでした。
序盤、農業を始めたときは「エヴァを見に来たつもりがサクナヒメを観ていた」って気分になり、途中の戦闘も雑な説明と展開でいまいち乗り切れず、後半のゲンドウの語りや旧劇の焼き直しにはうんざりしました。しかも「すべてのエヴァを殺して世界を作り直す」って、まどマギかよ。メタ視点もチープ過ぎる。「現実に帰れ」って旧劇でもやったじゃん。ゲンドウがユイのために動いてるのもダメ親父なのもとっくに知ってるよ。
とにかく全体的に説明的台詞だらけ 、突然出てきた専門用語も多くて、正直言って退屈でした。エヴァじゃなかったら途中で席を立ってました。
文句を言い出したらキリがないのでやめます。
庵野監督はエヴァに落とし前をつけてシン・ウルトラマンを作りたかったんでしょうね。
この映画の作品価値はエヴァの「完結編」というその1点のみにあります。
エンタメ作品としてはQよりマシというところ。
間違っても家族や恋人同士で見に行かないように。ましてや有給なんて取らないように。これはエヴァファンのための内輪のパーティであり、葬式です。
鬼滅越えは到底無理でしょう。興行収入20〜30億あたりかな。