「全員が楽しめるかはわからないけど自分には良かった」シン・エヴァンゲリオン劇場版 角刈りピーマンさんの映画レビュー(感想・評価)
全員が楽しめるかはわからないけど自分には良かった
過去の新劇場版3作からの続きであることはもちろん
これまでの多くの作品群をギュッと一つの作品に入れて
纏めて一気に片付けたような作品でした。
映像の完成度は高く、比較的長尺ではありましたが
映画の後半にかけてテンションが上がるため集中も
途切れることなく鑑賞できました。
TV版のラスト2話を彷彿させるような舞台セットや
ハリボテ、衣装等の前での対話シーンや旧劇場版を
彷彿させる電車内でのゲンドウの独白やシンジとの対話
巨大化して羽の生えた綾波の姿のリリスなど他にも沢山。
新劇場版だけではなくこれまでのエヴァが
至る所に詰まっていて演出や表現が
自分にはとても刺さりました。
敢えて違和感のある質感でジオラマ、特撮的に見せた
ゲンドウとシンジの戦闘シーンなどでの茶番感が
親子喧嘩を見ていふ気分にさせたり、、、
同時に新劇場版からエヴァに触れた方には心理描写として
電車であった理由やその他の表現はどういう風に映ったか
純粋に気になる所です。
シンプルに楽しめていたら全然良いのですが、エヴァは
昔から妙に分析されがちな作品なので、変に難しく考え
させられて鑑賞されている方やそれらのシーンで
テンションが下る若い方がいたりするのかなぁと
ちょくちょく周り方の反応が気になってました。
ストーリーとしては広げた風呂敷をきちんと
閉じていっている感覚がありとても綺麗な流れだったと
思いますが、セリフが説明調であることが多く
ちょっと醒めてしまう事もありました。
ただ説明が至る所で行われていた為
とても理解しやすい物語や解読しやすい世界観に
なっていました。
エヴァファンの方やSFがお好きな方には余りに
そのような説明が多すぎて理解しやすい点は
物足りないと感じたかもしれません。
ヒロインキャラクターとはこれまでの新劇場版(とくに破)
で心の距離が近づいていたためアスカの気持ちがシンジに
なくなっていたことにはちょっと切ない気持ちになりましたが
ヒロインとしてはこれまでの作品にはなく全員救われたので
綺麗な落としどころだったのではないでしょうか
アスカについてはケンスケとくっつくような印象を
もっている方もいるようで、自分としてはTV版の加地
的な存在に感じていたため、なるほどそういう風に
見える方もいるのか!と思いました。
ケンスケと家族になるかもしれないけど父と子供という
関係性な気持でした。最後に世界が変わった後には
わかりませんが、シンジが海辺でアスカに告白(?)を
した世界線ではケンスケの父性にぼんやりと憧れる
子供のアスカという印象で、アスカがケンスケに取られて
しまった印象はうけていませんでした。
皆さんはどう感じましたかね、、、?
グッとくるポイントもいくつかあり、爽快なアクションあり
エヴァっぽい内面描写もあり、主だったキャラクター達が
全員でてきたり、ゲームのボーナスステージみたいな映画でした。
少し時間をおいてもう一度位は見に行くかもしれません
そんな気持ちにさせてくれました