「宗教信者と無神論者が折り合いを付ける作品」ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日 たまねぎ なきおさんの映画レビュー(感想・評価)
宗教信者と無神論者が折り合いを付ける作品
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素晴らしい作品でした。
表(空想)のストーリーと表のストーリーをひっくり返した裏(現実)ストーリー。
ラストで初めて浮き彫りになる最大のテーマ!構成抜群です。
以下、ネタバレ
表と裏ストーリーの中にはつじつまの会わない部分があり、諸説ありますが
いわゆる食人島の部分はあくまで現代社会のメタファーをパイ自らが付けた【話の尾ひれ】だと解釈します。
ラストでパイが「今話したストーリーは全て神の話でもあるんだよ」と名言してる通り
この映画は
「神話や宗教上の逸話・伝承は全て人間が体験した悲劇や経験の話が脚色され尾ひれがついただけの物である」と宗教や神話を否定をしつつ
「だけど、そう考えれば今現在伝承されている神話や宗教上のトンデモなお話も理解することが出来るでしょう?」と肯定も含んでおり、実に現代人向けのメッセージだと感じました。
見る人を多少選ぶ映画ですが、ストーリーの構造を読み解くのが苦手な人でも感覚的に楽しめる映画だと思います。
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