「話も画面も焦点が合っていない作品。」グランド・マスター Opportunity Costさんの映画レビュー(感想・評価)
話も画面も焦点が合っていない作品。
酷かった。
まずアクション全般、酷かった。
様々な流派が入り乱れて闘う本作。
流派によって型が違うため流派の組み合わせでシーンの個性が出て飽きない…はずなんですが。。
全編通して、ズーーーッと同じ感じ。
雨・雪が降る中でスローの打撃シーンが続き打撃が当たると如何にもな感じで建物やインテリアを壊しつつ吹っ飛んでいく。
スロー演出を使うこと自体は否定しませんが多用にウンザリ。
また同時に動きのスピード感を出そうとした結果、打撃が当たる瞬間のコマを敢えて飛ばしており悪い意味で画面に酔います。
中盤辺りから気分が悪くなりました。
そして話も酷かった。
後にブルース・リーの師匠となる葉門が主人公と思いきや実は八卦掌の使い手である宮若梅がメインと思しき構成。
そうかと思えば、突如登場したカミソリなる謎の男の話も摘み喰い。
主要登場人物の話が断片的に語られ或る時点で交差しますが、両者が関係する流れも理由も意味不明。
上映時間130分もあるのに全体的に説明不足。
殆どの登場人物に感情移入できませんでした。
唯一の見所は、宮若梅を演じるチャン・ツィイーの凛とした雰囲気。
これだけは一見の価値がありますが130分を耐える割には収穫は少な過ぎると言わざるを得ません。
功夫アクションが好きで堪らない方のみ。
オススメです。
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