劇場公開日 2013年5月31日

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「予告詐欺」グランド・マスター サマーサマーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0予告詐欺

2013年6月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

イップマンとカンフーを語る上で同時代に生きたチャン・ツィイーやカミソリ、マーサンなどが必要ですが、あくまでイップマン中心に観なくてはいけない映画でした。
間違ってもトニー・レオンとチャン・ツィイーの恋物語だと思って見ていると後半のトニー・レオン(イップマン)の虚しさが抜け落ちてしまいます。
また、格闘家を題材にしているので格闘シーンに力を入れてはいるけど、誰が一番強い格闘家なのかを決める映画でもありません。表現したいのは、彼らを通して彼らがどんな時代にどう生きてブルース・リーや現在のカンフー(映画)につながっているのかというところなんかなと思いました。

チャン・ツィイーが早回しで撮られてスローモーションのシーンにナレーションがのっかったり、奥さんの足を洗うトニー・レオンの姿に『恋する惑星』を思い出し懐かしくなりました。

最近では「プロメテウス」「ライフ オブ パイ」に続いて予告編とは全く違う映画でした。(作品のテーマを捏造している)
この予告編をつくった人々は平気で嘘をつける映画に不誠実なサラリーマンだと思いました。その予告もたいして心動かされず効果的でないし、鑑賞の邪魔でしかない。
アイデアが乏しく、まっとうな宣伝ができないような人ならわざわざ映画に関わる仕事を選ばなくてもいいんじゃないでしょうか。

サマーサマー