「クールビューティーの人生」グランド・マスター talismanさんの映画レビュー(感想・評価)
クールビューティーの人生
カーウァイ監督がカンフー映画作るとこうなるのか。映像も色彩も美しく、雨だけでなく氷も雪もあってクールビューティー・ルオメイの世界だった。
ルオメイとイップマンの文通、ルオメイを東北に訪ねるためにコートを誂えたイップマン、そのコートは質に流さなくてはならずその時にあえて外しておいたコートのボタン一つを、イップマンはルオメイにあげる。高校生みたい(に可愛い気もするが、40代の男がやるか~とも思う)。
大晦日の駅の雪が積もったホーム、車両が延々と続く列車が通過する脇でのルオメイとマーサンの闘いはかっこよかった。厚い毛皮のコート着用だったので身体の動きがよく見えなかったのは残念だったけど。
監督はチェロの音色が本当に好きなんだなあと思った。モリコーネの音楽も使われていた。
何回もあった集合写真や家族写真のシーンはとても気に入った。
ドニーのイップマンを見ていなかったら何のことかよくわからなかったと思います。カーウァイ監督の映画は台詞少なめの印象があるので今回は意外だった。禅問答というか能書きというか饒舌過ぎると思った。トニー・レオンのイップマンは色気あり過ぎ、嬉しいけれど。カミソリは素敵だったけれど登場する意味はなかったと私は思った。
コメントする