おおかみこどもの雨と雪のレビュー・感想・評価
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狼男というモチーフをベースにして、狼男と恋をして子どもが生まれたら...
狼男というモチーフをベースにして、狼男と恋をして子どもが生まれたら、という着想から始まる物語。
ファンタジーでありながら、けっこう現実味のあるエールを贈られてるように感じる作品でした。
おおかみこどもじゃなくても子育てってこのくらい戦場っぽいですよね〜激しく共感するママさん沢山いそうです。
ただ、ファンタジーと分かって観ていても、最後の雨の件については、失踪事件じゃーーん!って、その後の花のことが色々と心配になってしまいました。そこはまあ描かれてはいませんでしたけども。周りの地域の人たちにどう説明したん?とか、やけに気になってしまいます。そこまで没入できてなかったってことですかね。。
ワオーン
雨の遠吠えを聞くと、嬉しさと寂しさとなんとも言えない気持ちになる。
久しぶりに観たら、初回観た時より雨と雪の成長が逞しく眩しく見えた。
そして子どもたちを育て上げ、母も成長してることに気づく。
またもやボロ泣きだ。
続きのお話はわからないけど、雪の中学生活が上手く行きますように!
南アルプスの水
最初は変なタイトルだなと思っていたが、見てびっくり。オオカミ男を好きになって、半分オオカミの子どもを育てる話とは。あり得なさそうなことを、あり得そうに描くので、すんなり物語に入れる。背景の自然がとにかくきれい。花ちゃんがどんな状況でも前向きで、実際はこんなに明るくいられないだろうと思うが、ひたすら目の前のことに向かう姿に心打たれる。
雪山を走り回るシーンに流れる音楽が、水のCMで使われてるね。映画より先にCMで馴染んでしまった。この曲好き。
私は楽しめました
純粋に面白かったです。
そりゃ突っ込み所を探せばいくつもありますが、そんなん言ったらこの設定自体おかしいからね。
映像が綺麗で田舎の夏を味わえて懐かしい気持ちに。
雪と雨のそれぞれの生き方を応援したいです。そこに至るまでの過程は上手に描けてたと思うけどな。
余談ですがこの映画を観ながら「シリウス・ブラックと一緒の種族か」とか思ってましたね。
人生の岐路で
狼男を好きなり、新たな命を育んだ女性の覚悟と、その子供達の人生の選択と成長を描いた物語。
花とその子供の雪と雨。性格も生き方も三者三様ですが、それぞれに感情移入しながら魅入ってしまいました。
物語の前半部は花と狼男との出会いから、ある悲劇を乗り越え、子育てに奮闘するまでが描かれています。ここで感じたのは、孤独と母の強さです。
唯一の理解者であり、パートナーであった彼との突然の別れ。新たな命を独りで背負っていかなければならない重み。不安や孤独がひしひしと伝わってきました。
‘この子達をちゃんと育てなければ’そう誓い、立ち上がった彼女にどれほどの覚悟が必要であっただろう。
幼子の‘秘密’を抱えながらの子育ては本当に孤独。子供が怪我や病気をしても誰にも相談できない。都会から田舎への移住。古屋の改修。荒れ地の農耕。どんな困難な壁も独りで登っていく花。この逞しさはどこから来るのだろうか。母になるとはそういう事なのだろうか。
心の中は不安と孤独でいっぱいだったかもしれない。でも、彼女の奮闘ぶりを見ていると、儚げだった女子大生の影は無く、強く逞しく、そして愛情に溢れた一人の女性が輝いています。
後半部は雪と雨の成長が描かれています。
人生は選択の連続。日常の小さな選択から人生に関わる大きな選択まで。人生の岐路にさしかかった二人の姉弟の決断とそれを見守る母の姿が印象的です。
自分を知り、自己受容し、将来を見定める。そこには不安や後悔もありますが、それを繰り返しながら誰もが成長している。そして、どんな選択をしようともそれを受け入れ、見守ってくれる花のような存在がどんなに心強いことか。
人間として生きていく道を選んだ雪。狼として生きていく道を選んだ雨。選ぶ道は別々ですが、親離れ・子離れし、自立・成長していく中に家族の絆を感じました。
おおかみ人間という設定の面白さに尽きる
全体を通して愛情の深さを感じられる物語りだった。細かいことをあげれば矛盾している点や疑問を感じる点もいくつかあったがこの映画は「おおかみ人間」という想像の物語りであって全てをリアルに当てはめるのは野暮というもの、細かいことよりも人間や動物の愛情の深さ、自然の厳しさ美しさ、気持ちに響くものを感じ取れたらそれでいいと思う。この手のアニメ映画の中ではかなり私は評価したい!それと、雪の中を駆け回るシーン!あ、あの大好きなCMの曲だ!この音楽だったんだ!と遅ればせながら知った時は鳥肌が立った。
生き方の選択
第36回日本アカデミー賞最優秀アニメーション映画賞受賞作。
"金曜ロードショー" で鑑賞。
原作は未読。
アイデンティティーを求め、自分の意志で人間として生きるのか、またおおかみとして生きるかの選択を下した雨と雪。それを見守った花の母としての決断。鮮やかなビジュアル、心の揺れを表現する演出が見事で、心揺さぶられました。
おおかみおとこの死後、必死にふたりの子供を守り育てて来た花。おおかみこどもの子育ては困難の連続で、どうなってしまうのかとハラハラしてしまいました。
子供は、親の知らないところでぐんぐん成長しているものなのかもしれない。親としては嬉しいけれど、戸惑いの方が先に来てしまう。私はまだ親ではありませんが、両親はそう感じた経験があるやもしれず。花の心理描写が繊細で、私もいつか親になれば経験する感情なのかなと想像しました。
※修正(2024/04/20)
花さんが幸せでいてほしい
あの時死んでいた狼が実は大きめの野犬で、旦那さんは生きていて、子供たちが巣立って一人暮らす花さんの前に現れてほしい。。
花さんがとても健気で、可愛らしくて、優しくて強くて理想的な母親像で、でも母親というには若くて時折少女のようにも思え、本当に魅力的な女性だなぁと思いました。
雨くんが巣立っていく過程では自分も家族の一員かのように寂しくて( ; ; )激しく感情移入してしまいました…。
山に移り住んでから畑の作り方教えてくれる怖いお爺さんとちぐはぐなお爺ちゃんズもめちゃくちゃキュートで笑ってしまった。
イライラする映画でした
細かいところに現実味を求める人や、ご都合主義的な展開が気になる人には合わない映画かなと思います。
特に花の振る舞いには終始イライラしました。
具体的なシーンとしては、おおかみこどもは人間の理解を得られないと決めつけて、病院に連れて行かなかったり、児相を追い返すといったところ。
周りに助けを求めようとする姿勢があって、拒絶されたり、失敗した結果の行動であれば、まだ溜飲は下がったのですが
花のイメージは「自分勝手な子育て論を絶対として、子供のためという建前の元にただ自分のやりたいようにやっているだけの親」になってしまいました。
子供2人いて貯金を食いつぶす生活をしていながら、そろそろ働かなきゃとか宣う無計画さ。
最初に悪いイメージを持ってしまったため、すべての行動言動を悪く捉えてしまうようになりました。
それでも立派に子供を育て上げられてしまっている展開に「悪い人間が不正に利益を得て咎められもせず幸せになっている」の見ているかような鬱々たる気持ちに
雪のラストで草平におおかみこどもとしての姿を受け入れられるのはよかったのですが、結局2人だけの秘密状態で、そんな閉鎖的な考えじゃまた花と同じ轍を踏むだろうなぁと考えたり。
雨のラストでおおかみとしての生活を選んだ場面も、雨と今後の生き方について真剣に話し合ったわけでもないのに、あっさりおおかみ側に行かせるなぁと思ってしまいました。
テーマは「親子」のようなのですが、私には作者の思いとは見当違いであろう「動物と人間は相容れない」ってだけの退屈な映画として認識してしまいました。
うーん
いろいろと賛否両論と聞き及んでいた、この映画…
そうねぇ、手放しで賞賛するものではないかしらね。
一つ一つのエピソードを見ると、まあ、悪くないと思うのです。
花さんの恋模様とか、
可愛い子供たちとか、
田舎に馴染んでいく様子とか、
子供たちの巣立ちとか…
でも、それらがこう…
一つの流れに収まっていないというか…
チグハグというか…
あと、変にリアルなところもあるのに、いろいろなところが有耶無耶だったりね。
とりあえず、個人的には、
「子供の頃の雪ちゃんが可愛かった」だけの映画かな。
母子愛
父親を失いながらも健気に2人の子供を育て上げる決意をした花。勝手気ままに狼に変身してしまう幼子は都会で育てるには苦難の続出。そこで都会の喧騒から離れ、田舎で暮らし始めることにした親子3人・・・
病気だとか人種差別の要素をメッセージとして訴えてくるものかと期待したが、そんな要素はなく、ただまったくのファンタジーで母子愛に満ちた作品だった。そして子供たちの自立。姉の雪は人間として生きて行こうと決意するが、ひ弱だった弟雨はオオカミとして森で暮らすことを決意するというストーリー。
田舎の暮らしは宮崎アニメ『となりのトトロ』、森の中の風景は『もののけ姫』を彷彿させるが、ノスタルジックなイメージよりはむしろ疾走感。特に水の中を走る抜ける様子なんてのは3D作品以上に映像にのめり込んでしまう工夫がされていた。家の中の映像でもパンを多用して実写映画のような錯覚をしてしまうほどよく出来た映像だ。
複雑な気分になる
10回ほど見たのですが見れば細かいキャラクターの心情が解釈できて楽しかったです
音楽が非常に綺麗で聞いてて心地よいです、雪山を駆け降りるシーンの曲名の”きときと-四本足の踊り”のきときとは富山きときと空港のきときとかな〜と
ラストシーンのあの山の家におそらくこれからも住み続けるのは本当にそれでいいのかなと最初見た時は感じましだがでも何回も見ていくうちにあそこでのんびり暮らすのも悪くないと思いました
一番好きなシーンは夕方の土手をおおかみおとこといっしょに歩くシーンです
あと”世界は私の知らない事柄で満ちている”というナレーションも大好きです
野暮だが。
支持。
年相応に具体的な社会の違和感と向き合い、世の如何ともし難さを知ることを成長と捉えた当たり前の視座が良い。
一時期流行った抽象的で不気味な「自分探し」の内向きな胡散臭さを巧く炙り出した。
ただ野暮だが、あの場合避妊すべき、とは思う。
包まれたような気持ちになる
2012年07月劇場鑑賞
「時かけ」「サマウォ」とは作風を変えてきているので、少し面食らった人もいたと思います。
自分は前情報も無く観に行った事もあってか、特に抵抗も無くすっと入れました。
本作は親子の愛をとても丁寧に描いていて、特に「母」の強さを感じました。
冒頭の風にそよぐ描写がとてもきれいで、全体を通しても画面の美しさが素晴らしかったです。
音楽も良かったですね。
場面場面を盛り上げるでは無く、映像に寄り添うような、風が通っていく感じ。
キャスティングもとても合っていて、特に幼少期の雪と雨が本当にうまい。
そして、何度も心に触れてくる演出があり、その度に涙が溢れてきます。
キービジュアルを見ると「お母さんが頑張る話」と思いがちですが、むしろ「それぞれの自立の話」でした。
母と子の両方の視点がちゃんとあって、それぞれの苦しみや悩みがよく描かれていたと思います。
雪は愛する人達とともに人間として生きる事を決め、雨は山を守るべくおおかみとして生きる事を決める。そして花は子が選んだ道をちゃんと笑顔で見守ると決める。
それぞれが離れて暮らしていても、皆が家族をちゃんと大事に思っていいる。
何だか毛布に包まれたような気持ちになる、そんな暖かい作品でした。
人間の上澄みだけを掬ったような映画
途中までは完璧超人母に違和感を抱きつつも気持ち良く見れた。
最後の方は完璧を狙い過ぎてて引いた。
ハッピーエンドだけども、綺麗を塗り重ね過ぎると逆効果だわ。
不満や泣き言、怒り、後悔、怠惰など負の感情を廃したい気持ちも分からんではないけれども、強引過ぎるなぁ。
母は強し
久しぶりに鑑賞。
独身の頃に鑑賞した時は、花ちゃんの軽率な行動(学生時に妊娠)に正直イライラしました。
でも子を持つ親になったら全然違った観え方になっていました。
ハラハラしながらも、花ちゃん頑張って!と思いながら観ている自分がいます。
子供を連れながらどう生きていこうか悩み、おおかみと人間どちらとして生きていくか選べるように...と田舎に移住します。
人間として上手くいきれるよう教育するのではなく、自分の人生の方向性を本人が選択できるようにする環境で子育てをしていく事で大きくなったこども達に変化がやってきます。
こども達の世話に手が掛からなくなってきた頃、長男のおおかみこどもがおおかみとして生きていく道に進もうとします。
我が子が自分の手から離れて行く葛藤の中、強く生きて!と知らない世界に送り出します。
映画の終盤には主人公は頼りない女の子からたくましいお母さんになっていました。
普通の親でも子育てをすれば通る道、喜びも不安も...そして一番難しい親離れ子離れも丁寧に描かれています。
おおかみこどもがとっつきにくい人もいるかもしれないですが、だからこそどうやって生きていくか?の成長の過程の苦悩も引き立ちます。
絵も音楽も綺麗。
時間を置いてまた観たくなる作品だと思います。
「母親奮闘記」の映画。良い作品です
観てきました、細田守監督の最新作「おおかみこどもの雨と雪」。
今日上映開始だったんだけど、こういう楽しみにしてる映画は初日に観るようにしてるのです。
左の写真は映画館で撮ったポスター。
これはキャラデザインの貞本義行さんのサインかな?絵も描いてあるし。貞本さんはご存知エヴァンゲリオンのキャラデザインでも知られてる方です。キャラ観ればすぐにわかると思うけど。
そういえば、この映画のトレーラーで、ついにエヴァの新劇場版「Q」の予告があったのは驚き!!やっと上映されるのね。今年の11月17日らしい。これはこれで、今から楽しみが増えた!!
閑話休題。。
この映画、どういうストーリーなんだろう?って思ってたんだけど、お話の中心は「お母さん」だったのね。ポスターもそういう絵だもんね。映画観終わって、すごく腑に落ちた。タイトルはこどもたちだけど、母親奮闘記です、ひとことで言うと。
ここから先はネタばれもあるので、まだ観てない方はご注意を。。
お母さんの「はな」は、様々な苦労もモノともせず、とにかく頑張り続ける。笑顔で。だからこそ、物語のラストはこどもの2人が「自立」したところで終わったんだろう。映画のエンドロールで流れてた曲の歌詞もそういう内容だった。母について。作詞は細田監督だったので、やはりこの映画は「母親」について語りたかったんだろうな、ってよくわかった。
そういう話である以上、父親役は必要無い。
なので、すっごく唐突にオオカミである旦那さんが死んでしまう。ここがこの話の一番腑に落ちなかったところ。都会とは言え、成犬となったオオカミが死んでしまうような危険がどこにあると言うのだろう??まだ、田舎で間違えて銃で撃たれたとか、崖から落ちた、という設定の方がわかる。あまりにあっけなさすぎる。。車にでも引かれた、って設定だったのか?うーーむ。。。。
けど、それ以外は納得いくストーリーだった。
印象的だったのがタイトルの「雨」と「雪」のシーン。
「雨」は弟、「雪」は姉の名前なんだけど、この作品では「雨」が降るシーンと「雪」が降る(降った)シーンがすごく印象的だった。特に「雨」の方が。
作品観ててずっと不思議だった。
「雪」の方がお姉ちゃんなんだから、タイトルは「おおかみこどもの雪と雨」で良かったはず。しかし、この作品は弟である「雨」の旅立ちの話でもある。きっかけになる、先生であるきつねの死も雨の日だったし、最後の旅立ちも雨の日。思えば、お父さんが死んだ日も雨の日だった。
「雨」のシーンは、弟である「雨」の心象風景も現していたんじゃないだろうか?
だからこそ、旅立ちを決意した瞬間、空は晴れ、鮮やかな朝日が差し込むシーンにつながった。
なので、タイトルは「おおかみこどもの雨と雪」なんだな、って観終わってわかった気がした。まぁ、深読みし過ぎかもしれんけど(笑)
「雨」はオオカミとして生きて行く道を選び、「雪」は人間として生きて行く道を選んだ。おそらくその後の人生は「雪」の方が苦労するんだろうけど、そこまで描く必要ない。こどもたちが自分の道を選んだ時点で母親としての役割は終わる。だから、そこで物語も終わる。
良い終わり方。納得です。
にしても、都会のシーンは印象悪かったなー(笑)良いところが全然無かった。「はな」と旦那さんが巡り会えたってことくらいか。隣人は最悪だわ、行政はヒドいわ、公園行ってものんびり散歩も出来ないわ。まぁ、オオカミって設定だから仕方無いんだけど。そういえば、あの公園、井の頭公園だったな。。
あと印象的なシーンが、オオカミになった「雨」と「雪」の視点で滑走するシーン。
自転車好きでいつも乗ってる自分としては、この視点、スピード感は、「自転車からの視点」にすごく似てた。それがすごく心地良かった。
細田監督の映画作品は「ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島」「時をかける少女」「サマーウォーズ」と全部観てるんだけど、今回の作品が一番良かった。
オススメです!ぜひ劇場へ観に行ってください。
あの大自然のシーンは大画面で観た方がより心に沁みると思うので。
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