「素敵すぎるお伽話」おおかみこどもの雨と雪 VANeRopさんの映画レビュー(感想・評価)
素敵すぎるお伽話
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物語がおおかみこどものそれぞれの成長とともに、おかしくも楽しく、凄く人間らしく描かれてる。
グッとする場面がちりばめられてて、映像の精度にも感心。雪を車の中で抱き締める母親の花を、後部座席から撮る映像とか、シートベルトが両脇から伸びる所とかツボ。アニメーションの豊かさがいい。ジブリの涙とかと違う、リアルに近い映像描写が好みです。細田監督の描きたい家族愛がしっかりと伺える。
やっぱり、花の人柄とか魅力でいっぱい。菅原文太扮するおじいちゃんとか、もう存在が素敵。
10歳と言う人間ではまだまだ子供の2人がおおかみである事情を抱えて、人生の決断を強いられるとてもとても強い愛ある物語。
時をかける少女、サマーウォーズと青春モノの次に来る作品として、一連の流れがあって、細田ワールド素晴らしいなとか1人で唸ってた。
悪者で描かれる事の多いオオカミですが、愛情深い生き物でもあるオオカミ。オオカミである夫の死とか、雨と雪のそれぞれの生きてく道とか、花とはバラバラなのかもしれない。でも、それが自立であり、幸せでもあり、残してもらった大切な気持ちが宝物になる。寂しさや不安との表裏一体。生きてと思う親心。涙腺が熱くなる。
花がどんな苦境でも忘れない笑顔は心温められ、勇気付けられるお話を芯あるものにしてますね。素敵すぎるお伽話
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