「おおかみこどもの雨と雪」おおかみこどもの雨と雪 ひよこさんの映画レビュー(感想・評価)
おおかみこどもの雨と雪
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異形を愛する人は、古来から文学で絵画で描かれている。
例えば柳田邦夫の「遠野物語」では馬を愛する女性が。
「南総里見八犬伝」では、伏姫と犬の房の怪しい関係が。
高橋留美「犬夜叉」も異形と人間の愛。
こうして人は現代でも怪しい世界の物との関係に関心を持つ。
天蓋孤独の花と、おおかみおとこは急速に惹かれあう。彼には名前が無い。免許証でも読み取れない。そんな彼は一瞬に無残な死を遂げる。「狩猟本能」と花がいうが、安い鶏肉を一緒にスーパーで買えば良かったのだ。狼になって死んだ。本来の姿だからか?狼になって狩猟して人間に戻る狭間の不慮の事故だろうか。納得できない別れ方。ゴミ収集車の人達は疑問に思わなかったのか。「これ、狼じゃね?」「いや、シベリアンハスキーだろ」と思った?ゴミになって処理された愛する夫。悲しい。
最後の雨が狼になって去っていくシーン。10歳からいきなり大人になり、母を抱き上げ家屋へ運ぶ。
10歳まで育ててもう会えない。遠吠えで我が子の生存を知る花。
雪は寮に入り、独り暮らし。花のその後はどうなるのだろうか。又、恋をしていくのかもしれないな。
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