劇場公開日 2012年7月21日

「誰も彼も必死に生きている」おおかみこどもの雨と雪 nano-hanaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0誰も彼も必死に生きている

2013年2月26日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

花のバックグラウンドがほとんど見えませんがあまり重要ではないです。おそらく。
二人の「おおかみこども」を育てるただ一人の母親としてひたむきに奮闘する様を画面いっぱいに見せてもらいました。
見ながら色々な事を考え想像し、母と子、それぞれの思いに心を揺さぶられます。
微笑ましくもなり、苦しくもなり、愛しくなり。

見せたかったのは親離れ子離れという点に尽きる気がします。
ラストシーンははとても良かったですし、監督が込めた思いも伝わってきます。

ただ最初に述べたように母親のバックグラウンドが見えない分、彼女の葛藤が薄く思えてしまう。
画で表現出来ているかというとそうでもない。
ほんの少しの見せ方で随分変わる気がします。次の作品に期待したいです。

宮崎あおいさんの優しい演技は素敵でした。
作品の色や匂いにぴったりとハマる女優さんです。

現実に向き合い笑って悩んでへこんで転んで立ち上がる。
命あるものの生き様を、丁寧に丁寧に描いた一作だと思います。
見てよかったです。

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nano-hana