「何かが足りない?いやむしろ多すぎる?」おおかみこどもの雨と雪 muckpikoさんの映画レビュー(感想・評価)
何かが足りない?いやむしろ多すぎる?
クリックして本文を読む
子供の無邪気さやかわいさ、成長して行く中での心の葛藤は伝わってきたけれど、
肝心の主人公である母の気持ちがわからず、
なぜそこでそうする?なぜあそこでああ言った?と言った共感できない箇所が多かった。
「時には悩みながらも一人で気丈におおかみの子供を育てる母の物語」
そういう先入観で観ていたからなのか、観終えたときは複雑な気持ちだった。
上記のようなテーマであればもう少し花に視点を当てて描いてほしかったし、
「2人のこどもの成長」と言うテーマであれば、
それはそれでもう少し2人に視点を当ててほしかったような気がする。
なんと言うか、花と子供たちの数年分の暮らしを表面だけさらーっと観た気分。
テーマがひとつでなければいけないわけではないけど、
詰め込みすぎて薄くなってしまっているような。
花の仕事の部分とか、畑の描写とか、物語ではなく単純に「日常」の部分が多かった。
父が死ぬ意味が一番よくわからない。
母一人で育てると言う事に意味があったのかしら。
父が死んでても生きていても物語に大した支障がない気がする。
むしろそっちが観たい。ここは完全に個人的に思う事だけど。
散々こんなに言ってはいるけど、
最初のおおかみ男と仲良く暮らしているあたりはほのぼのしたし、
涙が出そうになったところもあったし、
なんだかんだで楽しんで観させてもらえたんだと思う。
とにかく、雪がかわいい。
コメントする