「人それぞれ」おおかみこどもの雨と雪　もももさんの映画レビュー（感想・評価）

感受性が無いと言うのも厄介なことですね。

但し、私には21歳を頭に3人の子供がありますが、子育て・親離れをリアルに経験しているか否かは考慮しないといけないでしょうね。

この作品は宮崎駿映画やハリウッド映画の様な、エンターテイメント映画ではありませんね。「母の子育て」と「子の自立」がテーマですので、子育てか自立のどちらかの経験が無いと分かり辛い映画でしょう。多くのレビューで「これは大人向け。子供には分かりづらいかも」とあるのは、こういった所に原因があると思います。

ちなみに私は子育てはまだですが、親から離れて暮らしている身という事もあって、号泣してしまいました。細田守監督がインタビューで仰っていましたが、「この映画自体に感動するのではなく、この映画に自分の人生を見て感動する」だそうです。その通りだと思います。

客が喜びそうな派手な脚色は削り落とし、なるべくシンプルにこの親と子の生き様を描いてみせました。自然の描写はその小道具にしか過ぎません。

ジブリに比べれば深みがあるので、理解できる人もいれば理解できない人もいると言うことなのでしょう。もももさんは今まで通りジブリやディズニーだけご覧下さい。

因みに私は男ですが、深く感動できましたよ。ご自分の理解力と価値観を押しつけないでください。