劇場公開日 2012年7月21日

「過去は思い返せば美しい」おおかみこどもの雨と雪 mkzさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5過去は思い返せば美しい

2012年8月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

この監督の映画は初めて観ましたが、素直に描写力が凄いなと感心しました。
雨と雪のマイノリティ的な心情は自分が幼少期の頃に感じていた感覚と少なからず似ていたのもあってか「思い返せばそういうこともあったなぁ…」という情景の連続で、中盤辺りから完全に入り込んでしまい涙腺崩壊。
映画が終わった後にレビューを流し読みしていると「意外性がない」、「花は苦しいはずなのにスムーズに話が流れすぎる」、「単調…」といったものをチラホラ見受けるのですが、
雪(か、雨)の独白で物語が始まるのをことから、良い意味で美化された経験を思い返しながら話しているが故の感覚だと思えば納得のいくストーリーだと思います。
ただシーンが変わる事に主軸が母、娘、息子、母…とさり気なく移り変わっていたり、時間軸が1日なのか1ヶ月なのか1年単位なのか所々分からなくなる部分で混乱してしまったのは残念かなと。(しかし、そこが曖昧だからこそ泣けたのかも…。)

総評では観て良かったと思える作品でした。お盆の時期に観てこそ真の力発揮する映画だと思います。実家に帰りたいです(笑)

mkz