劇場公開日 2012年7月21日

「おすすめは緊迫感のあるシーン」おおかみこどもの雨と雪 Roy60Jinさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5おすすめは緊迫感のあるシーン

2016年1月3日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

一番の見所は、絵の綺麗さであろう。特に自然の作画には力が入っていたと思う。出だしに一輪の花が現れた瞬間から、作画の綺麗さに心を奪われた。

一方で、緊迫感のあるシーンもおすすめである。ストーリーの方は、意外性や独創性はあまりないため、前2作のようなものを期待していると、物足りなくなるだろう。しかし、兄弟の価値観が対立し衝突するシーンと、母が子を必死に探しに行くシーンは緊迫感があり、目が離せなくなる。

ただ、子の成長において、物的環境や社会関係の影響は大きい。こうした特殊な家庭にとっては、一般的な家庭とは必要な環境が異なるはずである。本当に田舎の環境に、こうした特殊な家庭にとって必要な環境が整っていたのかどうか。特に、上記のシーンの後は、その点について母の葛藤があったのだと思う。そのあたりの描写も欲しかった。

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Roy60Jin